襲い来る兎のような風だった一心不乱に齧られた街
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父に母に 命断たれし少年のチンポはついにむけることなし
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彼方あちらにも咲いてるだろうか曼珠沙華 決して季節を違わない花
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空高く 飛び立つ蜻蛉眺めつつ 文字を転がす 31
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玄関に子らが集めた夏名残 向日葵の種蝉の抜け殻
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センセーは参列するのしないのと国葬踏み絵 あっ呼ばれてないの・・・
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眠いのに飲めない子ども抱っこして小声で歌うゆりかごのうた
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パイの出ぬ母では駄目と呼び出され暗闇の中行ったり来たり
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ススキの穂風に吹かれて白銀の波となり声吞み込んで揺れ
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母さんの心に息を吹き込んでとうきび炒飯食べよう好きでしょ
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言い出せず溢れ出してくこの気持ち そのまま捨てよう叶わぬ恋だ
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風が駆け無数のススキなびいてる今宵も魔女が物色に来る
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夕闇が 迫りて通る 細道を 急ぎて帰る 不安を感じ
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悠久の 古式行かしき和の文化 茂り増さると 聞くぞ嬉しき
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語り合い 言葉にならぬ思いさえ 通じる友よ 今は何処へ
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「君だけを」って言ったのに空中に浮く嘘つきの歌
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麦ちゃんはひよこ饅頭好きだったよね また買っとくから来てね
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個を愛し且つ身体を厭うという、思えば無茶な趣味をしている
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ハリー・ポッターの百味ビーンズ スピッツの「チェリー」味あじから試してみるの
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真夜中に誕生日の児泣いている洗濯物も雨に濡れている
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イケているハットを被り格安飛行機で出てきた母を駅で拾えり
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誰しもに鋭利な言葉を突きつけて「自分はそうではない」と見せる
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新緑が予感のようにゾワゾワ揺れて遠のいていく救急車のサイレン
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ご近所にワゴン車で売るクレープを泣いて欲しがる残暑の夕暮れ
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夏終わり持ち帰ったプチトマト茶色に枯れて気まぐれ息子
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男より 感情的で 自尊心 高く保てり そは女なり
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御神幸 神輿に供する手提灯 宰府の秋はいろを深めり
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子供にはその恐ろし鐘太鼓 どんかん祭の神輿過ぎ行く
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はらわたが 薄く明かりて 喉奥に競り来る彼岸花
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ぺこぺこと下の方から音がする ああ、 少しね、 大きめなんだね
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