寂しいとか思ったことない私だと 短歌よむのに深み足りない
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誰よりも 悲しみ知ってる ふりをして 甘えてるだけ 甘えてるだけ
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きみのため惜しからざりし命でもきみの命はなにより尊い
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生辰の 祝ひ忘れて 明けぬれば 野辺に置かれる 石に同じき
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幸せになるのはむずくても ご機嫌にならすぐなれる
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桜木のまにまに見える星々の輝け祈り届けよ願い
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息をつくまもなく仕事はやってきてわたしまだまだお休み気分
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軽率に好きを増やすよ恋愛は成就しないと気づいた日から
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今日の夜もただしくあけて日が昇るくらしのなかに生きてゆきたい
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聞こえますか遠い大地のあなたです私はあなたを愛しています
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日常も何もしてないそれなのにソーラン節でナニするという?
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はりつめた空気を肺に吸い込んでわたしは今日も生きているのだ
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おやすみはぜんぶすいかに費やした いまだひとりで眠れないから
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まだ少し心のザワザワ続いてて 日にち薬の効果待つ日々
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オヤツ済み 座椅子に陣取る頃にはね じきに日が落ちるんだ、わが猫よ>日向ぼっこ早よ
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目一杯休むけれどもざわざわす 明日は病院初めのねこ母
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西日差し一緒に歩む我が影は高齢者だぞ!?背筋を伸ばす
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修羅と化すしかばねは己自身の幽けき糸にて傀儡くぐつを廻す
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これが空だよこれが海だよこれが葉っぱでこれが太陽、これが愛だよ
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散歩だ!と、催促されぬおやつどき 君の代わりに私がないた
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歩むごと進む先々飛び立ってお祭り騒ぐ沼の鴨等が
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駆け抜けた 抱きしめた あの金星が 今度こそ夜の空で輝く
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寄っただけ何もそんなに一斉に飛んで逃げるか沼の鴨等よ
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こうやって背中合わせで別々の本を読むのも素直にいいね
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温かな食事頂くたびぎる申し訳なさ募金に代えて
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ただの風邪 胸撫で下ろす寝不足の身は猫のごと床暖に溶け
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年ごとに神への願い切実に 無病息災家内安全
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子が生まれ年始セールの関心は 自分の物より子どもの物へ
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母の手の傷を憂える嬰児が空に放ったいたいのとんでけ
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きみの邪魔する人をみな鍋にいれ 我の美味なる栄養にする
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