適正な人類の数を決めてくれる人類以外の誰かが(いない)
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「何もしない」ことはできない生物としてCO₂など吐いている
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よく見れば都会のこんな真ん中に春の欠片がほらあそこにも
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都会にもちっぽけな春はあるけれど大きな春は無理と違うか
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白無垢を着つねの嫁の出る門は青空ながら雨のふる寺
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たんたんたん狸の金の玉くしげふたつながらや風に揺るらむ
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佐保姫のころもはるさめうち烟る野辺はわらびやもえわたるらむ
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昔誰すみれの花のひとり咲く荒れにし垣に春風ぞ吹く
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絆創膏外して着けず アカギレの痛み和らぐ春はすぐそこ
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ご近所の最高齢の婦人からオカラいただくバレンタインデー
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義理チョコで舞い上がってるおバカさんそんなんだから童貞なのよ
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義理チョコも貰えなかった俺をまた慰めてくれ独酌のちょこ
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義理だよと言い繕ったチョコレート奪って妻はバリバリと食う
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こつそり買つたハムカツ五枚食べきれず怒られるかと思つて捨てた
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それだけの死体をざぶざぶ積み上げて 貴方は今日も歌うんですね
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「電気代値上げ反対だから脱原発」とデモ 訳が分からん
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遠方の黒く見えるはドローンか鴉にしては垂直に飛ぶ
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やぶさかでないわけでなく藪坂を越えるやぶさか難儀なりしか
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明日などもしもあるならお願いだ私をすっと無くしておくれ
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憲法で夫婦は互いに協力・・・は、出来なかったら別れていいのか?
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本当は頼りたいけど紙面上別れた男性ひとにすがれぬプライド
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片付けは捨てる勇気と工夫だけ 百均行ってどうにかしよう
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サイレンの鳴り響く夕この街は私を静かに拒絶している
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予約なし飛び込み診療長く待つ 申し分無く何かが出来る
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いい年で何が愉快で騒ぐのか 図説にあったBoschボスの絵みたいに
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「先月は急な変更すみません。」予約診療コロナで流す
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初めての循環バスの停留所 発着別の一方通行
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いい感じの流れにはなってきたもののひたすら動きたくない
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傘ささず 雨の夜道をひた進む スーツケースのかなしき音色
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青春の 淡い記憶の 想い出を 美化して上書き 保存かな
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