午後三時止まった秒針見て思う働くものほどどうして細いの
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君のことどれほど好きかと訊かれたらボウルに残ったチョコぐらい好き
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放課後に君と本屋で待ち合わせお揃いのブックカバーを買いに
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日本髪がゆれるゆれる平成に既にあったかティックトック
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百均は愛してますなとこだけどあの娘の力奪ってるとこ
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労働が終わった今宵聴く音はダークゴシック明日も煌めけ
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スマホ越し安全剃刀見つからない茨の中へ
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ヘッドホン違う景色で違う耳交わることもあると思って
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ふりむけば捲っていないカレンダー新しい日々また指紋付け
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心ってギザギザしてるものだから時々いたくまれに優しい
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バカバカしいことでもバカにはできないよ水に浸ければネギも伸びるし
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できるだけ良く生きるようにしています世界を支えるアトラスぶって
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お茶っ葉を鍋に投げ入れ湯を沸かす雑でもいいよ生きていければ
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あの恋を 悔いてほしいと願うのは 我儘なのか 妻の私の
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愚かだと 気づきて人は 知恵を得る 天を仰ぎて 慈悲を願わん
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今こそが 永遠の未来の 礎と なりて己を 生かす時なり
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永遠に 存在すれば 永遠の 思いを知りて 賢く生きろ
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束の間の 快楽だけを 頼りにし 生きてゆくのは あまりに無謀
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行き詰まり 追いつめられた 精神は 哲学を捨て 信仰を得る
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清水の 舞台に立てば 足竦む 信仰の道 飛び込めばこそ
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世の知恵は すでにご破算 解もなく 永遠の命を 望む術なく
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死にてなお 生き続けるは 無謀かな かの人信じ 神と仰ぎて
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どっぷりと 世に染まったら 泡沫の 人生終わる あっという間よ
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世にありて 世に染まらずに 超然として 初心貫け それできますか
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尽きかけた冬の寒さの空の色君の瞳に映る茫洋
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いつからか朝日に気が滅入るばかり 炭酸ジュースの心なつかし
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雲だけが夏みたいだね君が言う指を触って春を待つ僕
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悩んでる頭にシャンプーいつもより粘度ある泡を多く吐き出し
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赤よりも紅い位が丁度良い 小さなヒール 似合わぬリップ
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奥底の誰にも見せない庭に咲くわたしの薔薇は棘が鋭い
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