この時代 重く濃くまた理不尽に生きる刹那を AI上から語るな
14
助手席の 君の寝顔を 追う満月 法定速度 マイナス5キロ
21
肩甲骨寄せて大きく腕ひろげ 前に伸びるはリハの火の鳥
9
満面の笑みを浮かべて白椿 大島生まれ三原山恋し
11
また今朝も徹夜したあと見る朝日水たまりには踏まれぬ氷
12
あの時の光きらめく一瞬がスマホじゃなくて心の奥に
14
別れ行く人々がいる 今宵だけ流す涙を許してください
16
レジ袋ビニールハウスに鍋焼きのアルミの鍋に植えられた種
14
ミニいちご正常小粒に育つのか発芽始めた百均の種
11
独り立つ 隣にいない戦場いくさばの 支えがないは 淋しき骸
11
自分しか 出来ないことがあるのだと 己に説いて 我が道を往く 
16
若い子に 笑われ別に気にしない 舐めるとキミの首切り落とす/死合
5
突然に出来なくなったこの哀れ取り戻したく一から鍛錬
12
年上の フリーレンお姉さんでもいいからさ 頑張るオヤジ なでなで誉めて
8
母さんと三百五十一缶を分かつ晩酌月に数日
11
どうやたって かなわないやつって いるよね その才能に触れただけで 僕は幸せだったのかもしれない
14
火は燃えるあなたのことばを種にして(きれいな頬をあかるくみせた)
10
ふた橋の虹が空にかかったら 奇跡があると信じていられる
9
きらめきはいつもあなたのそばにいてひとりじゃないよと抱きしめている
9
群青の湯呑 琥珀のウィスキー 白銀の月 溶かせいざ酔え
16
三尺半 片鼻たらして 駆けている 風の子手に持つ 松ぼっくり
6
苦しいと言葉にしてはクリオネが天使のままでいられない朝
7
生けるため切り取っていく花々の息吹に触れてやや息を呑む
11
誰でもいい 薫る煙と屍の朱赤辿って追いかけにきて
4
近頃は エックスなんぞと 呼びはじめ ポストじゃないぜなまゑかへるな ツイートなんだよゐひろんの歩危
10
高松に集いしハヤテ各々の誇りを胸に駆け抜けていく
6
お前とは 保育所からの付き合いで 腐れ縁だし 片思いだし
13
近所の書店が なくなった 君との偶然は もう無いみたい
6
手に届く範囲の石をかき集め城には遠い城には遠い
4
レモンパイ  アールグレイに オムライス 今日も誘惑負けています
5