引っ越して半年経ってようやっと段ボール箱を回収に出す
4
君よりも先に死んだら葬式に招待するから必ず来てね
7
これからも君の寝顔を見ていたい お互いどんな未来を生きても
20
照明をダウンライトで暗くする 君の寝息がみこんでくる
13
固定観念辛かったのはそれなんだ私の幸せ感じる時だけ
3
大罪人たいざいにんでも殺されぬ人 善人で突然死ぬ人 どうしてだろう
11
これ偉人? 昔あきれた啄木に 今となっては共感しかない
7
無駄な事たくさんしてきた弱虫よ残り少ない生命どうする
5
窓磨き ほんのり浮かぶ虹色に 空でなくても 見つけられると
9
文学は金も出世も生まねども 書かず読まずにはおられない
9
こんなこと する人の気持ちわからない そう言う君の 幸せなこと
5
段々と人や世の中を愛するよりも呪う言葉が勝りつつあり
5
正直な言葉はいらぬ時もある 言っておこうか 大丈夫だよ
8
面倒で なにかしようと 思いつつ 出掛けるための 理由を探す
8
気がつけば 故郷が三つの 根なし草 またね おかえり どちらも淋し
9
寒中のうららな日和独り占めゴロリ昼寝の夢に亡母来る
16
今日はもう米炊く気力わかなくてオートミールの米化に頼る
7
姿なき心もなきの言の刃が今日も誰かを切り刻んでく
7
労って 体が声を 発してる たくさん眠ろ 暖かくして
11
明日の昼 美容院行けなかったら 大根の葉でふりかけ作ろう>ひさびさに葉っぱついてた
8
しろいはこ眠った骨に問いかける私のいない向こうはどうだ
10
おかさぬも 意志をそろえた つみゆえに かみならざる世に こくはくし逝く /松下竜一「狼煙を見よ」
8
完全な正義(まぼろし)永遠に変わらない愛(それもまぼろし)
4
のぼっては降りのぼっては階段の上でおひさまな笑顔
3
きみがくれた沖縄土産のハイチュウのその銀紙をまだ持っている
10
川流るる春の市  子どものころからすきでした 市川春子
4
憧れのひとの名前の横に並びたい いやだ知らないで欲しい
3
独りきり老いたら何をしようかな生きたい理由当てはめておく
11
ニク(29)の日に値引き弁当食べようと一時間待つ今宵は小寒こさ
11
「それなぁに?」 小さなお目々 ぱちつかせ 急接近す 知りたがり屋さん
11