丁寧に生きてる君がクソでかいEnterキーを二回も殴る
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赤い色 黄色い大文字 腹が鳴る 塾の帰りの 独りの時間
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駆ける声 人へ人へと伝わる想い  駆け抜ける声 海よ海よ海よ
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今はもう 瞳は君を否定する パン置いて行くヘンゼル氏
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戦後生き 戦前を生む 私たち せめて届いて カナリアの声
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僅かなる 些細な轟 強く塞ぐ 赤くなる耳 塞いだ爪痕
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詠久しく 意思のまにまに 文字紡ぐ 感情という狭間の中で
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真夜中の土砂降りが好きだ 何もかも洗い流して無かった事に
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人の手の一つもつかぬ砂の野を不気味な私が進んでいる
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紅染めの渚に流れてくるものは 何も哀しみばかりではない
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街灯のもとで雨夜の青もみじ 葉先の雫 光さやかに
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空き瓶に川の流れを詰め込めばいつでも海の場所が分かるね
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栄光も 屈辱的な大敗も ブースター俺らは叫ぶ 羽ばたけアルビ
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苦しみを含んだ水を中に持つ 夜より暗い雨降りの家
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どうしても好きになれないカキフライ ココのは違うまた騙された
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一言に 振り回されて 沈み込む なんのこれしき 奮い起たせる
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ここ大事アンダーラインを引き過ぎて どこか大事かわからなくなる
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俳優の顔と名前で覚えよう 藤原だらけたまにみなもと
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思い出も写真一枚残さずに上手に消えたあの子の勝ちだ
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貴方だけしか美味しくない 飢え死にしちゃう前に早く気づいて
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キミのことアマく見ていた打つ手なし にこりと笑うキミはプロ棋士
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大切な 「君」 幸せに 成る事が 何も出来ない 僕の幸せ
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幸せが溢れて止まぬ日ほど思う 時間は過ぎて戻らないこと
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同輩ともがらの秘めたる思い知りぬればいつもの顔も変わるものなり
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詠草は局のポストと決めていて迷信のごと雨の中行く
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夕焼けの波打ち際を散歩する 立ち止まるキミ別れの予感
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日曜に LINEで「暇?」って 届いたら 平気な顔して 跳ねる心臓
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おぞましい 事件を見聞き するにつけ 純真無垢に 生まれただろに
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けんかして仲直りしてけんかしてまた仲直り風呂は早めで
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洗濯と買い物で終わる雨の午後 濡れた花びらそっと撫でてる
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