あの頃のうちら幼かったよね そういう意味では「幼馴染」よ
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ゆっくりとまばたきをしてまた眠る猫のやさしさに救われている
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思い出の 輝く日々を 少しづつ 忘れ続ける あゝやるせなさ
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薄暗い 部屋の片隅で うずくまる 無常という名の ひざを抱えて
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ねこたちは 背中合わせで丸くなり「はーとまーく」のようにも見えて
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プロミネンス 君のとれかけパーマほら やっと新しい風が吹いている。
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明け方に飲み込んだ星がいまさら空へ帰りたいと泣いている
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桜散り 人々の居ぬ 公園の 新緑たちの 力強さよ
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荒れ狂う 冷たい風の その中に 優しい君の 眼差しと手が
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傷を負い 乾く暇さえ 待たずして 傍から離れ 立ち向かう君
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ガラス吹きわたしの息の形を知る 泡立つ肌の風鈴できた
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泣く君に 掛ける言葉は 僕に無く 隣に座して 肩に添うだけ
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散った花 踏み行く母が知る綺麗 赤子の瞳に映る葉桜
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冬枯れの木立は雲の花をつけ雪の予感を風に香らす
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世間とは 猫に泳げと 強いる窟あな 叫ぶ怒りが こだまするだけ
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泣く子をば父の後生と思はする 擦りあふ袖に さきあれと
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指で引く 自治体指定ごみぶくろ 二枚出てきた めっちゃはらたつ
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胸のある 女が良いがと 聞く君は いつも胸元 開いているね
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鍋線香なべせんこう 薫霧こうむが誘う 脳麻酔 今日の夕飯 カレーの予感
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今月は経過観察二つ三つ一喜一憂引き分け一つ
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ヒトはヒト 𮫯さかな𮫯さかなの泳ぐ場所 冷たい水がそばにあるだけ
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昼下ひるさがり 犬連れ歩く 散歩道 やたら長いな 謎の路地裏
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若過ぎた日々とはきっと十字路の真ん中に立っている様な気持ち
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大好きなあの子がくれたお手紙なので⚪︎も取り消しもつけられぬまま
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生きるとか 考えるより 貪欲に 夢中で駆けて 空に溶けたい
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未だにね、泣いちゃう日がある ブラックな上司の一言 殺してしまえ
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純情の行き着く果てにオーバードーズ 貴方はきっと私のモルヒネ
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かわかない涙はないよ。挑戦する君の本気を笑ったりしない
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メキシコと美瑛迷って高い方選んだぼくを褒めてアスパラ
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帰りの電車座れました、しあわせなハッピーアワーかな
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