あの頃の宇宙の夢を思い出す 初めて買ったCDをかけて
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道のべの 知らぬ名の花 ひっそりと  春の香りの いぢらしきこと
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雨降れば早く晴れよと思う吾 晴れたる日には涼しきを乞う
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ちま猫のお誕生日のご馳走は もちろん チビ猫もおすそわけだよ
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ねこは「猫かわいがり」して良いらしい お誕生日だ ご馳走たべよ
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なにほどの効果があると知らねども 乾布摩擦に背伸びの運動
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やる気ない お日様のせい そうじゃない 日差しのパワー 浴びたいわたし
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不道徳だから言わずにいるけれど 思っていること誰にもあるよね
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月曜日自分の名前見当たらず常連の名前ひとつ覚える
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浜辺にて 水着女子みずぎおなごを 目で追って 君のビンタが 僕に目掛けて
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さすらいの 校舎に現あらわる 猪よ 山を追われて 次は何処行く
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とりどりに 着替える君が 嬉々として まだ家出れぬ 日曜の午後
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苦も楽も 朝がまた来る 何であれ 夜が明け照らす 目覚めた街に
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ピヨピヨとさえずりそうな口の君 生後5ヶ月初めての春
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金も名誉も私は要らぬ ただのんびりと暮らしたい
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ごはん食べたら無茶苦茶ねむい ダメと知りつつ横になる
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いつもねむい いつだってねむい 今日もねむい 明日もねむいし明後日もねむい
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日焼け顔麦わら帽子がよく似合う亡き父想う命日の春
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父帰る車の音を待ちわびた記憶を重ね幼子を抱き
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脱皮するやうに子どもは衣脱ぎ毎朝毎夜大きくなれり
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しんにょうの書き方を子に指導され危なつかしくうねうねなぞり
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ピーラーで薄く皮剥くアスパラの 緑と白と 春は此処にも
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浮かぬ顔連なる雨の月曜に 私は喜ぶ貴方の横顔
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辛くてもそう辛くても辛くても叫んで泣けるプライドもない
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新たなる課題選択右往左往幾度も越えて僕らは出会う
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朝焼けの光を浴びて毛の先を 金色に焦がす柴犬のワルツ
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雨が降り 春のついにと 思いきや 二十五度超え 来たる週末
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副作用おさまる夜に雨のふる 吐き気洗われ雨の音しずか
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たんぽぽの綿毛まーるい散歩道 とびゆく前に杖の音聞いてる
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待機した方が予定を入れないでするとソリッドモデル夢中に
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