街に熊 森から君を 追いやった  人の都合つごうは 秋空しのぐ 
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のどじまん西宮にて生放送うたとも出るやも目を皿にする
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川の字でスキップする子の急ぐ道 運動会へ秋桜の風
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ひとりだけジャンプで玉入れする子ども友人の血を色濃く引きたり
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人様の短歌うたで見かけた「スリコ」なる 言葉調べてひとり手を打つ
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冬布団干してもあまりふくらまず夏日の予報も日差し足らぬか
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目が合った 時には既に 骨抜きに クネクネしない! と君に叱られ
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「ライブ行きたい」気持ち ふつふつ湧き上がる 浮気じゃないのよ ふたつの情熱本気
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柿の木は折れやすいから登るなと 聞いて無いのか? 山のクマさん
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人類に役立つ世界を共有す饗宴祝う記念のメダル
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思い出し笑いしながら眠れたら明日はきっとかわいいわたし
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わからない生きた心地のする・しない ぬくい布団とあわい電球
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人でなく空を見ながら世を去ると願う少女の神秘知る僕
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望んでた体重減は叶わずも 飲酒減らしてドックに臨まん
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焼き鳥をひとり運転席で食む 視線集まる アルファードかな/いえ、見つめた側です
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『スリコ』なる言葉を覚えた 少しだけ自慢しようか 妻と対峙す
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独身の息子の部屋はラディカルで ゴキブリも棲みコウモリも棲む
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啼かぬなら 握れば啼くよ 男の娘 付いてる分は お得と思え
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競泳で不調のふたり 練習を怠けるぼくとやり過ぎるきみ
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咲く花も 散る花もまた 同じ道 ただ今を生きる 風のまにまに
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ランドセル 彩り豊か 展示され 孫はピンクを 気に入り見つめ
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かごのなか かきりんごいも だんしょくいちば
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秋支度 まだ早いかと 収納す そこは晩夏の色
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ひむがしの空は やうやう明るくて ヤマダさん(教会の猫友達)自転車 無事帰れたか
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列島は 東西秋夏 気圧戦
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教会のキバナコスモス 雨に濡れ いとゆかしかな 写真は撮れねど
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君が死に 二人で話した 言葉らは 私ひとりの 記憶となりぬ
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怠慢を見て見ぬフリが忖度な職場は怪異の巣窟と化し
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寒いなと 明け方起きて 君を見る 毛布にくるまる ミノムシ見つけ
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初めての 街でいつもの コンビニへ 地域限定 商品見つけ
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