応援と 寂しい気持ち 葛藤し 誰にも見せない 零時の涙
10
缶コーヒー ひとくち飲んで 深いと言う キミは笑うが マジだよ俺は
4
きみがいう のこったしろみは どうするの? のこったしろみに きみをかさねて
3
きみが3 しろみが4の レシピみて しろみのきもち わかるときみが
5
重だるい幕を開ければ花ばっかむやみに咲いてばかにしやがる
9
「やったか」と言ったばかりに残党の不安がわたしの寝首をかいた
7
「ダメな奴だ」と自分を呪う癖にようやく気付く夜/都々逸
5
「いつ帰ってもいいように」ドアのチェーンはいつも開いてる
4
霧ふきて 白きをまとう 冬立ち木 風の織りなす 雪衣かな
9
降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 霜柱踏みて待ち人来たる 灯り灯り 馬いななくや 春隣
4
山深の 雪解川 岩を噛み 薄氷弾け 春を待つ 紅梅の一輪
7
波がしら 引いては寄せて 泡となる 朝霧湧きて 磯小島映え 光さし 目覚むる海に 舟を出す 静寂(しじま)を抜けて 明日(あした)を拓かん
3
寒さ返る 囲炉裏火弾け 茅葺きの   峠凍てつき 月影冴ゆる 独り酒酌む
4
夕支度 お味噌ひと匙 溶きながら 三十一文字が ぐるぐる巡る
15
涙のち伝説だ5位からの大逆転だ金メダル「りくりゅう」
19
失った命のためにできることあなたがちゃんと幸せなこと
34
今日という一日ひとひ薄めて飲み干せば 猫と秘密の台所ひかる
27
「おやすみ」と 喉を鳴らした猫の背に 魔法をかけて 灯を消すキッチン
31
届くか届かないかは関係ない手紙 宛先はあの子じゃない
8
公園の木に咲く花を撮らむにも曇天の下たゆたへる吾
9
わずか四十五分の体操もきつく感ずる七十五才
27
一口で僕の歴史を辿らせる 母ちゃんのスープは魔法と思う
40
私が研究を進める間ずっと窓にぶつかり続けていた蛾
11
玄関はタイムマシンだ開けたらもう、泣き虫だった僕に会えるよ
32
静寂の 森の泉に 波紋立つ たった一粒 あなたのLINE
14
不揃いの房が多めの甘夏はどこか私と似ているようで
14
君の事 忘れるために 進学し 新たな出会い 今の礎
28
夫が去って8回目の春 今年もまた 「元気だからね」と笑顔で言える
22
もしあの日 一緒に下校 してたなら 結ばれたかな 君が呟く
28
勤続し 十五年を 記念して 同期飲みする つまみは烏賊で
25