木漏れ日の「三浦文学」記念館 綾子の椅子で光世を偲ぶ
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12時に2人で長針見つめれば 今日を越えずに一緒にいられる?
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ジーパンを 長く穿み 色も落ち ボロボロじゃない そだててきたの
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最後まで優しい君は意地悪だ 僕の心にいつまでいるの?
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助けてよぼくの会社がヤバいんですエクストリームブラックです
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二重跳びができた瞬間 止まって見えた世界はノスタルジー
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息を吸い、吐いて そのまま壁見つめ。いっそこのまま。肺が動いた。
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半袖と短パンで寝て寒すぎて やっぱり夏はまだ来てないんだ
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普段使う言葉の正誤が分からずに アボカド?アボガド?ああ警察が来る
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気がつけば雨傘さしてる私だけままよと空に飛んでくのもいい
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オレンジと濃い青の色刻々と変わる夕空マジックアワー
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一日で一番好きな夕方の空を見上げて今日もお疲れ
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まっさらなノートに立てるシャーペンの角度がぜろに 午後の微睡まどろ
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内科にて診断名は「無呼吸」と ちゃんと治すぞ長生きのために
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羽織もの褪せない記憶身にまといひらりケースに舞い降り眠る
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さて今夜 何にするかな 晩御飯 ありもの入れて スマホに尋ね
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勝ちパターンの崩壊あっに痛恨に逆転弾を浴びるビールよ
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気まぐれな風にとばされタンポポの綿毛がおどる空はあおいろ
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「路上飲みするなら渋谷」暇だなとニュースを観てる妻は女子留守
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「梅干しはジップロックで漬けなさい」 母からこんな手順を聞くとは!
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父になったらもう父さんは考(とう)さんに「死ぬまで生きる」口癖だった
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世を込めて 鳥の空音は はかるとも 世に逢坂の 細き出会いに
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もう二度と逢えない人を振り切って 走れよ走れ 涙は後ろに
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本音ゆえ言えないことも多いよね 嘘ならいくらでも吐けるのに
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目に眩し 朝日纏いし 娘らは 天人童子 見紛うばかり
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銀行に 予約がいると つゆ知らず 時代の流れ 目を泳がせる 
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お湯沸かす気力だけしか出なくって どこにいったの やる気スイッチ
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風吹かば軍靴の響き聞ゆとて秘めにし誉を獣と云ふ
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綿毛には意志があるかもしれないね バターサンドは手から零れる
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暑くなり少し小まめに拭き掃除 子の足裏から夏が始まる
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