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朝露に青く光りてつゆ草は散歩の途中のみちくさ誘う
13
横降りの 驟雨を走る 土手堤 心ざぶざぶ 向かふ土砂降り
4
白馬
(
あをむま
)
と
田面
(
たのも
)
の
端
(
はた
)
に息を
繼
(
つ
)
ぎ 汗あゆ
額
(
ぬか
)
を
拭
(
ぬご
)
ふ
田長
(
たをさ
)
は
3
ゆくりなき
村雨
(
むらさめ
)
の
露
(
つゆ
)
やみてなほ
靑雲
(
あをくも
)
ながし秋の風ふく
5
筒井筒
(
つつゐづつ
)
友垣
(
とも
)
とながむる
退紅
(
たいこう
)
の
喇叭
(
らつぱ
)
のふたつ
晝顏
(
ひるがほ
)
の咲く
5
教室の隅で捲れた自由帳 二項にわたる世界征服
5
赤色の砂埃巻く豪州で くにへ帰りたい火星が懐かしい
6
早く寝る ねこ母なので 秋の夜長 夜明け前ごろ少々楽しむ
6
ねこたちが キャットタワーに初登頂 朝の四時だが写真が撮れた
4
軽トラは誰も通らぬ道だろと塞いで斜め横柄してた
10
なんだろな人に何かを強いようとしているやつら案外居るな
9
指輪する手が右手ならいいのにな インカメだから反転だよね?
4
さびしくてさみしくてそれがたまらずに コンビニにむかう ホタルみたいに
7
行かなかった解散ライブ再生し部屋に時間の塊が降る
5
コロナきて つぎは治療費 ゆうりょうと 七度目接種 まよっているの。
10
「印刷は要らないデータだけでいい」とはまだなっていない人体
2
十月も十一月も年末も一月二月
30°
かな
6
こしかたも ゆくかたも ただ鈴虫に よりそわれるのみ よもふけて
5
てくたくとく 届け音 テクタクトク うちから外から 響く音に
4
苦労しか出来ない
運命
(
さだめ
)
を生まれ持つ淡い「いつかは」来ないとは知る
8
秋の夜 消したい番号 酔任せ押して 取ってはもらえぬ 風吹きぬける
3
キカラシの咲き初む海辺青空に大き風車は秋風回す
7
人の振り見て我が振りを直したい、なのに仲間と思ってしまう
5
親なんて私が死ぬまでいるものと幼かったな真逆なのにね
10
苦労人のちに老いては邪魔になど出来るやつなど人間じゃない
5
節々が痛むけれども一日に一度も見ない気象予報士
5
あの夏に右に曲がれば良かったの? 平行線だよ今でもずっと
16
冷や麦茶、水筒ふたつに注いだらもう寝る時間と伝えたつもり
11
狂ひ立つほむらなるべしのうぜんの冴ゆる葉陰に君深く待つ
5
風それはカーテンと知る王林は森懐かしむテーブルの上
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