傘ひとつ 初めあなたの 肩が濡れ 家に着く頃 私ぼとぼと
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不幸とは自分のためにあるようで死にたくなって当然だろう
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春眠と冬眠に加え 夏疲れ出ずる秋眠 暁覚えず
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たこ焼き屋の氷レモンは150円 もう本当に夏終わりたい(暑い)
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予定表空白なれど今日なにかあった気がする誕生日だな
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飼っていた 猫が埋まった 庭の土 いつもと同じ 暖かい黒
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短パンの店員がいたスーパーは中学生の職場体験
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薄青い空に似合わぬ夏雲と日差しが 秋の気配 蹴散らし
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通勤は 日傘サンダル 玉の汗 奴の豆腐を買うて帰ろか
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この朝も傘の色まで曇り空 紫陽花だけが 空色を知る
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小刻みにふるえる魂見せないで 観測した瞬間消える星
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子供用・敏感肌用 日焼け止め いつの季節までがっつり塗るか
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てのひらの返す向きをば変えてみて二次被害者を出さないように
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手をつなぐ 幼き姉弟きょうだい レンズにて ふいに涙滲むは 老いの緩みか
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好物の母が作ったポテサラは黙って食べる目の前は妻
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香料と書いてあるのも避けておく 今朝は無糖の紅茶オンリー
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君じゃなきゃ駄目だった理由わけと 君じゃなくてもいい理由わけがせめぎあってた
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膝にシャム猫 右手には赤ワイン 庭には二羽の鶏がいる
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可愛い 硬直はじまり 号泣す 夫穴掘る 畑の隅に
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街路樹も寝静まる頃 帰路につく 手つかずの弁当を冷蔵庫にしまう
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鉛筆に含まれた水分をかき集め あの人のもとへ届けに行きたい
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飲みかけの天然水を貯めるように 意外に周囲を思いやっていない
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赤青の美しき両翼を従えて 少女は空へ羽ばたいてゆく
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まどろみの中でしか書けぬ叙情詩を 湯船に溶かした一昨日の夜
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赤裸々に わたしを写す 水鏡 かき混ぜてみる 指先ひとつ
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真春空 君への愛が 散りゆけば 桜も新芽に 変わっていった /四月二十七日
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北へ、飛び立つまえ、快晴、富士山もありがとう
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かっこいい言葉遣いに無理してる?感じたことをそのまま言って
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「まっしろな てんじょうだけが わたくしの いたみとこどく しっているの。」 /昔きいた言葉
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始発車窓から日の出の観れる🌅秋到来、そろそろ涼しくなるのかな
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