ゼロならば まだそばに居た 居たかった でもマイナスに バイバイするね
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「知ってるの? iは虚数なの 同(おんな)じね」 貴方の愛は 虚数そのもの
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菊の香の気高くかおる秋日和ひとりの時間静かに過ぎる
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新品の雪平鍋のたたずまいなんて優しいミラーボールだろ
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キラキラした渋い空気の匂い 冬が来た
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「明日行く」踊らせれてる母だけど続きの文章「車置かせてー。」
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祖父事故死119番してくれた男性ひと同じ道路で召されたと聞く
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母と娘が一つの皿を突っつけば互いに譲ると愛の強情
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猫だから頬杖なんてつかないが考え事は主人の膝で
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へその緒が切れた時から他人だろう だから自由はとても寂しい
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クリスマスマグカップ1つゲットせり 争奪戦になりそうだから
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祝日にきみと映画のレイトショー これが老後と言うものなのか?
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母の姉米寿の祝い笑顔でも 違う世界で微笑ほほえんでいる
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子は母の 約束破り 成長す 母の愛情 揺るぎないから
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好きまではまだちょっとだけ足りなくて ゴール目指してトコトコ歩く
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野球脳やきゅうのう キャンプと聞くと アウトドア をイメージせず 練習になる
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オフィスにて 恋の噂の立つ水面 投げた小石の波で打ち消す 
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立て続け 遊びの誘い 行くために ペンを走らせ徹夜で仕上げ
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君がいて 僕の世界が あったこと 気付いた時には もう遅かった
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学び舎を巣立つ寂しさいかほどか 溢れる涙のアルキメデス 
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空気にはもうキンモクセイがとけていてため息すらもひかりに変える
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五年ほど外にでていた海はひろい、何の成果もなかったけれど
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この肌に残らない傷は傷じゃない 夜のとばりはしずかに落ちて
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額縁は絶対金色にしたいの 中は暗いし手を繋ごうね
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寂しさを感じるときは三人称視点の俺が見下ろしている
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アラームがいつものように鳴り響く二度寝ができる幸せな朝
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怪談を、ここで一作 さっきから言ってる僕の彼女って誰?
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終末は 縁もゆかりもない場所で、君とぼくとの中間地点
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丁寧なメール送ったはずなのに 変身したか変な返信
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明日のこと受験のことが不安でも 「タイムセール逃してくれ」聴く
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