もし君があの人選ぶのだとしても、化石になったら還ってきてね。
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私にはゼロがかかっているせいで一生あなたと一緒になれない
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忘れないあの日の君のポケットの中にはあった裏側の味
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中指と人差し指の指先の感触違う中挽きの豆
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ペットボトルの俳句ともお別れだ 一気に飲み干し 保安検査場
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六日目で神は地球をおつくりに。僕は七日で二回炊飯
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肋骨を折られて血を吐きナイアガラ 愛の重さはこれくらいでいい
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かぼちゃのスープの日は少し笑う真顔のつもりのきみが好きだよ
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方向音痴を口実に話しかけるには あまりに慣れすぎた街
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万物をティガレックスに形容す 尻尾は隣のクラスのあの子だ
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風強し 草なぎ剛 ムロツヨシ 風強い日の母の持ちギャグ
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晩御飯 何も浮かばぬ 一時間 浮かんだ短歌は ここに置くのに
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顔色を 窺いながら悪さする 猫も子供も 同じ可愛さ
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夜明け前 洗った箸が カゴに立つ 自分に向けた 線香のよう
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プクプクと エアレーションから 揺れる泡 祭の金魚も今はぷくぷく
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年とって何もどうでもよくなってこういうことも辛かったなと
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はなの舞 目利きの銀次 山内農場 そこでようやく、あなたとわたし
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あのときは僕らはみんな一年生だった時間は許しを生んだ
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「暑さ寒さも彼岸まで!?」公園の貼り紙に深く頷けるかな
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カラオケは9波にエンリョし またにして 母を送りて 猫シッターへ
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ようやく秋🍂の気配、久々の雨も降り涼しくなったかな?
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ひっつき虫ハギモドキ たっぷり付けた小学生 駆けて帰りぬ 秋の夕暮れ
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帰り道 青い尻尾の子トカゲが ちょろり出で来て 愛嬌ふりまき
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逃避行上手くいかずに捕まりゆく君さえ逃げたらそれで良いから
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足取りもたんたたたんと軽やかに ステップ踏んで君を迎えに
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元気なく話も少ない息子キミだけど 一瞬の笑顔を見逃さないよ
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末吉のおみくじ財布の隅にあり。見捨てられない才能もある
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見る人を 楽しませんと 彼岸花 紅白紅白あかしろあかしろ お祝いみたいな
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針と糸 初めて持つ子 多くあり 運針うんしんという言葉 死語になれり
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あなたにね 必要されぬ人生が こんなに辛い日々と思わず
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