家庭科に 子どもの実態 見て取れり 逆さに針持ち 糸を通した
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足元の秋の訪れ忠実なコルチカムありいつもの色で
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「好き」だけが言えなくて「あなたを好いてる人はいますよ」とだけ言った
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プーチンよ 頼む戦争 やめてくれ オレも明日から ハロワ行くから
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「会いたいね」は遠き友との合言葉 もうないと知りつつ期待捨て切れず
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体調のバロメーターのイヤリング すでに痛いわ ポッケいれよか
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駅前でうどん食べてた家族連れ 10時半だよ お出かけ前かな>USJとか?
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雨の日はやっぱりちょっと息苦しい 今夜は猫シッターも行くのに
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隠したいコンプレックス前を向き 胸を張ったらそれは消えてた
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カタコトとチャイルドシート鳴らしつつカタコトカタタ自転車通る
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今日もまた疲れていると飯食って立ち上がれないやれぬことない
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改札を流れ出てくる人の波 チェックのシャツの彼を見つけた
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疑心暗鬼。この鼻水は後遺症?それともただの風邪ひき始め?
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癒えたはずなのにウイルス撒き散らす「可能性」がある、巣篭もり10とうか
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神社のもり 奥の方から法師蝉 夏終焉の独唱を聴く
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洗い物あとでいいやと思いつつ やっぱりすぐやる習慣はすごい
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自らの息の根止める方法を処理が簡易な順で調べる
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母親も金のない人保護の人娘よそれは原因がある
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アレ、ソレと 指示代名詞 電波にす 仲良き符丁も 老いほろ苦く
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雨の朝 娘来る日も浮かれない ゆっくりしてってくれる気もない
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雨男別れたひとが誘う日は雨の日だけの終わった男
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失くなった優勝可能性だけど白球を追うまなざしは濃い
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七十三 喜寿も米寿も先だけど 母の誕生日バースデー 毎年いつものランチに
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納豆のラベル上のアンニュイな眼差しくらりつい籠の中
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納豆のラベル横の可愛くて貼って眺める甘麹たれ
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曲がるべき 角を曲がれぬ 夏の朝 道行く人から 顔を背ける
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東京の 満員電車は 慣れたけど 地元の汽車の 閑散も恋しい
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満員電車 女性と接触 汗にじむ 制汗剤よ 力を貸して
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うたかたの 皆の短歌が 愛おしく 人間らしさ ずしりと沁みる
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そうやって両手を取って回ったら僕の世界はただ君ばかり
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