これも恋 告白に行く好きな人いってらっしゃいグータッチする
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湿り気を 帯びた季節の 幕間で 耐水性の こころが躍る
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巣のために 小枝切りそろえ 並べたり。 今、子のカラス うげげっえと鳴く / 巣立ち
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人生は細々の道翻り 我が身はちょいと太めの道を
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あじさいのしずかにわらう庭にでてラジオ体操のんびりおどる
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爪切りのおと響く度思ふのは呼応して鳴く愛し君の
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梅雨に入り植田が青田に変わる頃畦草あぜくさ繁りて白サギ隠さる
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陥落という言葉のパワー 私はキミにそうなのかもしれない/藤井聡太八冠陥落
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三月みつきぶりに新聞投稿の載りたれば仏壇にそなへ写真に語る
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女装して下着をつける順番の 緻密さを知り感心をする
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友達があなたの記録抜き去って 胃薬を飲むそばの味わい
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ビニールの袋は10円紙はタダ エコとはきっとそんなものです
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覚えてね名前教えてあげたけど どこの誰だか覚えていない
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夢の中わたしのもとにかけてくる ベッドが跳ねる羊がデカい
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服の裾はねた汚泥の染みのよう しつこく残る君の言葉は
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腹痛いし全部ムカつくし死にたいし 超楽しいしパン美味しいし
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ぼくの左手で掴んだ白球は空より青い地球ほしより重い
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夏風邪 飲み終わったいろはすをぐしゃってして感じる実存
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入れ替わり戻れないまま20年。母に似てきた互いを見やる
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このハート 身体ボディも長い 付き合いで 替えがないのは 生き物だからか
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あり得ない体重計を飛び上がる漫画の仕草今なら分かる
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噛んだラムネの色はどこへゆくのか 君もいつかは砕けて溶けて
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明日あすきたる 短針長針 秒針が 重なりすでに 今日は昨日に
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いつか死んだ先にある世が真っ白な石と空だけあったら嬉しい
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死ぬことを考えるだけで救済となる それに自覚的なわたし
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形から作家文豪気取れども言葉浮わつく己の未熟
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家計簿が煩悩示す熱帯夜悟りの境地至りたき汗
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荒れる空、地球は熱に侵されてCO2にワクチンは無い
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あの夏に 逢えてよかったと いつかまた 思わせてくれ 紫陽花の花/過去作
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気がつくと爪が伸びてる 生きてるって感じがするね めんどうだけど
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