今を生き 生き続けるを 繰り返し 遺す命を 来世に紡ぐ
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きみの町も雨かな UFOキャッチャーのぬいぐるみたちひどくざわめく
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難病は自由に動くコト奪い血液盗む蚊さえ払えぬ
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明日こそ片付けるんだすっきりと!明日に気持ちを持ってけぬひと
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かばん底クシャクシャになったレシートの印字はすでに掠れて読めぬ
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俺の身を通り抜けるな春風、からの中身を見せたくないのだ
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まだ君を 思う気持ち消えなくて 思い出す度 涙溢れる
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お揃いの ネックレス首輪着けても もう君と 繋がれないか せめて輪繋ぐ
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美少女と 思った子猫 実は雄 春雨の下 獣医話す
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繰り返し春に持て余す身体の廃品回収お願いします
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晴れの日も もち好きだけど 雨音が ド・レ・ミに聞こえる 雨の日も好き
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外は雨今日は1日家籠いえごもり 部屋に広がるフローラルの香り
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どのように切り取ったなら。見たままの艶やかさこそ写し留めたし
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「どこまで?」と言う運転手 悪いけど、どこでもいいや。どこがおすすめ?
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恋慕には音も匂いもないのだと知らずにすれちがう交差点
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たどりつくことができないほんのすぐそこにあるのに順乱すもの
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東路に見るだに悲しかきつばた都を遠く隔つと思へば
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久しぶり日頃の憂さを持ち寄りて笑いに変える老い盛りなり
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吊り革がみんな並んで揺れていて 春の気配にはしゃいでをり
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飛んで火に入る珈琲と聞こえたり 確かに豆は跳んで火に煎る
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雨降りの部屋干しはまだ乾くまいなのに手を出す手直ししつつ
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雨に満たされコーヒーも牛乳で割りつつそっとクリーム拾う
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吐く息をわざと弱めて傘の中 副流煙と雨宿る朝
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うららかな水晶みたいだ葉にしたたる雫は雨に満たされて
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薄紅の花咲きかけのちいさ木をいだくがごとく白花水木
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草いきれ 雨降る春野 束の間の水浴み  光宿せる夏へ 
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引きて堰く苗代水のいかなれば過ぎゆく春をとどめかぬらむ
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ちんまりと 箱におさまり 寿命待つ 宇宙を背負しょって 生まれたはずも
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肉じゃがの旨み確かむ夕餉時冬眠開けの根菜届き
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酸欠の金魚の如き父の口にそっと当てがう“楽飲み”の先
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