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山頭火 あれほど強い詩心が あるなら 字数外して 詠める
7
草茂る
主
(
ぬし
)
亡き庭にハルジオン猫振り返り睨みをきかす
20
アクリルの青で汚した袖口に見え隠れするありもしない傷
4
誰でもが他人(ひと)の話を 限られた自分の中でしか聞けない
8
新緑に 水を撒く如 雨神の 雲の
如雨露
(
じょうろ
)
で 注がれし雨
24
禁酒して体調いいとは思わぬが 検査結果は改善してる
8
体調はいいけどガンマ悪くてな 悪徳商法なんじゃないのか?
4
あの人に言わない方が良かったか ピント外れのメールが届く
16
雪残る峰を横ざま流れ行く雲間に遊ぶ鳥であったら
17
除湿に切り替えてみたらば 喉痛し 悩ましエアコン でもじきに初夏
16
チビ猫の おきにいりなる ぷら・すとろー カシャカシャゆって かるいのがいい
15
はっきりと断られたら切れが良い水に浸していればふやける
14
その歌人詠む歌不快にわざとする消えたか再び報復するか
14
『メタリック』
性的少数者
(
マイノリティ
)
の慟哭は泣いた赤鬼泣いた青鬼
6
何であれ価格下がればそれでいい選挙向けての売りだとしても
18
九十の 叔母の
御髪
(
おぐし
)
は 黒々と
白髪
(
しらが
)
の姪の 名前を呼べり
18
切り分けた果実のようなこの夜をさらに大きくしよう二人で
4
初めての重なつた日は記念日で兄はクラブで弟英語
4
陽だまりは 階段室の 踊り場に そこにかぐや姫 いるかのような
27
窓を開け 湿気吸い込む 雨上がり ダメ元で干す 風に託して
18
雨に濡れ一つ二つと落ちる花 庭はもうすぐピンクの
絨毯
(
じゅうたん
)
33
見上げれば あの日あの時よみがえる 息子の記念樹 八重桜満開
30
この雨は 涙 隠すに
丁度
(
ちょうど
)
良し 頬 打つ雫
温
(
ぬ
)
くき春雨
28
霧雨を浴びて歩けば地の
球
(
たま
)
に吸ひ付く音の響く地底へ
13
探してて目の前にあるそのコップ見えない理由思い込みかな
15
わたしが買ったどの本もわたしより百年以上先まで生きる
10
六歳の 我が成長を 見守りて 鳴らなくなりぬ 豆椅子の笛
18
雨の匂い ペトリコールの匂いらし 「石のエッセンス」とAI教え(私も好きです)
16
雨の日の都会の空気何となく清しい匂い私は好きだ
11
見て見てと大口開けて肉食べるそんな
貴女
(
あなた
)
と嬉しひと時
8
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