ボタンかけ 小さな指で何度でも かけてははずしかけてははずす
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家建てて ローン終わるが 家傷み 我も傷みし 妻は永遠へと…
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炊きたての麦入りごはんに生玉子 永谷園のお吸い物添え
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米2麦1で炊いたなら 爆食の罪少し和らぐ(ひさかた乃さんへ)
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待つほどに寄せては返る春隣はるとなり 波間の冬ぞ厳しからざらむ
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開通の喜びに湧くトンネルは走り抜ければ真っ青な海
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冷たさに慣れた心を置いていくように色づく街を見ていた
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花々を 育てるうちに 花壇には 人が集まり 絆も育つ
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生きるためと言う割に何故屍のような目をして働いてるの?
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さんにんの並んだ影が夜に溶け朝日が照らすひとりとふたり
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電車内 寝て取り落とす 参考書 誰も拾わず 滑り遠くへ
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「レトルトのカレーも食べたくない病」なり カリー屋ハヤシは まだかろうじて
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肩揉みを続けてできるくらいには欲しい握力右二十キロ
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高齢になれば気になる顔のシミ薬局行くも医者へと言われ
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ぐい吞みのさかずきがなくミッフィーの幼児食器のお下がりで呑み
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今までに誰も傷つけなかったのでしょうあなたのこの舌先は
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愛犬は、そこらかしこに 吠えている。うぐいすとデュエット、春と恋のうた。
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我が親友ともは教えてくれた 無難より挑戦をするその楽しさを
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春を吸い桜が体を通り抜け紅血は淡紅に染まる
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鳩の群れ 仲睦まじく 輪を作り 平和と愛を 伝え続ける
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UtakataよOSSオープンソースにならないか Railsならば心得がある
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空高く 見上げて願う キリンの 一等星が 未来を照らす
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近頃の 空気はやけに 身に染みる 風の匂いに 寄りかかってみる
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「人でなし決定」という声がして背骨が抜かれ立てなくなった
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「青い春」とはいうけれどあのころの春はまったく桃色だった
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風呂上がり、いちばん暖かい今の体温で君にハグをしたい
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玄関にトカゲのしっぽが落ちていた。お前は何を見てしまったの?
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風呂掃除マスクに帽子メガネつけ誰のカビやらしつこく止まる
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サツマイモ食べる習慣身に付きてかわやに立てば今朝も爽快
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凍土から解放されし球根はいつもの通り花芽をつける
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