一時か 後の己の 糧なのか 便利なものは 使い方ひとつ
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縁側で三(み)つに髪結ふ母が手の刻まれし皺 幾春越えて
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時を得て 紐解れたり 花蕾 春をせしめて 立てば芍薬
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冬の毛を濾(こ)し取るブラシ 我が猫も綿抜きの如 換毛の時期
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ランチ会 おしゃべりつまみに四時間 気長に待てり 次なる料理
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銀座線東亜最古の地下鉄に 白煙立ちて足留めの朝
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故郷の思ひで辿る旅終へて夫とねこ待つ家に帰へりき
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季の移る境に身体(からだ)慣れぬ折 躑躅の香り甘やかに嗅ぐ
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日は暮れて留守を守れるオレンジの デスクライトはグラスを透かす
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年金の金額知らす手紙くる庭の卯の花白き卯月に
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整然と 列なす長ねぎ植へ終へて 一陣の風夕を知らせり 
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白くなく甘くもなくて温かい君との会話に加える砂糖
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こそばゆい「あら、おくさま」のスタンプのラインは知らず難儀の妻を
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「ツピツピ」と 何の鳥だか 日の出前 若葉🔰マークか たどたどしくて
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生命を与ふ覚悟で詠ふなら歌の一撃ジョルノの拳
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無駄なんだ蛙を叩けば跳ね返る跡はスコップ頭が凹み
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さよならとシロツメクサと旅をするきみを 許せる葉風の緑(あお)く
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春あらし吹けや吹けやと舞う砂塵(さじん) 春風小僧の温太郎めが
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近場では 最近やっと 見かけたり 春はやっぱり 桜はじまり
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缶ビール 片手に持って 笑ってる 俺が選んだ 親父の遺影
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何度でも やり直せると リセットし そしてゲームが ただの作業に
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好きになる 時には理由 要らなくて 別れる時には 理由が要るの
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明日来るあなたに渡すゼラニウム家の魔よけに効果あります
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移り行く日々に抱いた憧れへ誘う真っ赤なワレモコウかな
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ストックの白いお花は思いやり店員さんに貰った笑顔
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三つ色の楓の初夏の朝の陽の水面の鳥が空へ羽ばたく
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つま大葉 江戸の切子の鉢に盛るトロと栄螺に鯛なら冷酒 
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夜眠り朝に目覚めて笑み開く我を見詰めるオキザリスかな
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うつむけど 水面に初夏の陽の風に深山の花の映える空抱く
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風に舞う綿毛に揺れるタンポポへ母の笑顔を照らして歩む
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