駆けて行く君の心が鋼でも そっと包める綿でありたい
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親密な関係築くの憧れる けれど 気づかう距離が心地良い
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いい母になってるのかな?亡き母に問えば揺れたる線香の煙
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ほんのりと塩対応の血のプリン 推しの「豬紅ジューホン」スープと踊る
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好きだった 夜を渡った 花の火も 今夜は右側 無音に響いて
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りんりんと 心ゆくまま唄うのを 咎められない 虫になりたし
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夜の風まだ涼しくはありません 夏よそんなに頑張らないで
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独白の多き無人の我が舞台 シェイクスピアのお気に召すまま
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からっぽの棺にすがって泣くふりが上手になっただけの晩夏だ
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押し寿司のきっちり切った規格美は 江戸の阿呆らに食わせんでええ(バッテラ返歌)
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まじわりのあとにあなたがありのままけだるげなままてにとったくし
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君の言う「今年の夏は暑かった」その夏に我居ること願い
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行くべき方 見ながら進む 楽な道 後悔するならやめときゃいいのに
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ぼろぼろの羽でどこへ行けと言う 空を見上げるだけで苦しい
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星空を 眺めた君は しんしんと 綺麗だねと 言い残して
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人知れず罵詈雑言が響く脳 厭世ネガティブの花乱れ咲きけり
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冷えた水顔をつけても冷静になれず静かに夜は明けゆく
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あごマスクよく見かけるがどう思う?若い女性はさすが少ない
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タン、タン、打ち続けるメトロノームに「ごめん今夜はもう弾けないの」
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色褪せぬうらみの花は咲き続け冷え込む朝になおも鮮やか
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人権を子には与えぬ毒親が一丁前に人権を持つ
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帰宅路にふうと見上げて斜めの陽影もぼんやり夜の足音
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すみませぬ一回り下あの人を好きでいるのはやはりいかぬか/408さん、申し訳ない
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この空を飛べたとしてもあの人は冷たいままで 他人は変えられず
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知り合いのお姉さんが鳥人間に出とったんよと何度も言う父
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誰にでもしまっておきたい感情こころある本音を言えば壊れてしまう
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君と過ごしたかった 季節が終わる ついでに2人も終わらせよう
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三駅分 同期とおしゃべり それだけで 目線口角心も上がり
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一日に幾度「なあに?」と返事する ちま猫ちゃんの「ニャーン」に対して>正確には「なんでしゅか?」だけど(笑)
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縁側のビールのアテのもろきゅうで 鈴虫が鳴きお月見の歌
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