アパートでこっそり君と十二年 僕の魂 猫色帯びて
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君の肌ふわりと揺れる甘い罠バニラの香り誰がつけたの
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綺麗だねそう言うきみの頬の色ぼくの景色と同じ色して
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帰るなり「待ってたニャー」と膝に乗り僕を見つめて愛撫を求め
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寒空で 擦る手と手は 橙めく 毎日食らふ 温州や
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出かけ時 甘えて嫌がりウロウロと 流し目うるる 亡き猫ライラ
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おかしいな卓上サイズA5版空はこんなに広いのになー
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色褪せた 手摺が語る 人の営み 冬の冷たさ
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嫌いなこと、嫌いなひと、嫌いな… あー嫌いです 近寄ってこないで
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ふとした調べに心が踊る 音を奏でて響き出す/都々逸
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愛 わたしには無い 勇気 わたしには無い なーんにもない。がらんど。
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忘れないようにメモしておくことをすっかり忘れていたのに気づく
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たくさんな冬を凍えて耐えてきた邪魔な自転車押さえてあげる
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人間が出来てる二人思いやりで譲り合った最後の餃子
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めでたき日に TKGが我を呼ぶ ちま猫ちゃんは 明日帰れそう
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「おつかれ」と自分にメールを打ってみて、なんか知らんが涙出てきた
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今ならば見送り人の多けれど 年ごと細るや 参集の列
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幼日のご褒美なりしキャラメルを含めば甘く優しい記憶 /森永ミルクキャラメル
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朝早くゴミの袋をぶら下げてふうふう言って雀ぴいちく
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鏡餅をミラーハウスに持って行ってみたい
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音楽の底であなたが手を引いてわたしは二人称に溶けゆく
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君が主役舞台に立てば華が咲く俺は影で輝きを支える お題・主役
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ひとつづき 詠めたあの日と 身体しんたいに 空白を置く 作歌は続く
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今秋の塩の加減で冬越しの 野沢菜漬けの出来は如何にか
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年末を知らせる店のBGM 去年と同じ音楽と我
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地頭なき田畑に集いし者たちは ずぶりずぶりと足から沼へ
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青色に ラッピングした 恋という 砂糖菓子の溶け 雲のてのひら
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アゲハ蝶 ビオラの花の 蜜吸ひて 西陽に光る 美しき羽
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枯葉落ち 寂しさ匂う 細枝の 先にも光る 上弦の月
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少しだけ 足早になる 帰り道 今年も残り 一ヶ月半
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