美しき「月」の「光」と書く「胱」が「膀胱」以外使い道なしとは
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ああそうね忘れてましたすみません そのまま君も忘れてくれよ
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本棚の裏に落ちてた栞には何を挟んでいたんだろうか
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夢だった口づけと見たまぼろしはきっと私のかんちがいです。
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好きだって知られてるけど好きだとは告げられぬままそよ風のキス
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天気予報見てないけれど木原さん、月を見ました。お礼したくて
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私等にスーパームーンは見えぬもの。ゴミ出しに出た吾を抱く月
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みずかきが ついてるらしい あのかたは 千手かんのん 円月殺法(古W)
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知り合いに バレた気まずさ押し付けて  燃え滓  灰皿  無様に笑う
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どうせなら恋愛くらいしておけば時戻れども青に縁なし
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煙と共に 見上げた満月の向きさえ わからないまま 管を巻いてる
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終電近く、まだ混んでるが、飲みつかれて帰路につく
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蝉の声を聞くたびに架空の九十九里浜をよぎるよしこさん
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みほとけの てのひらはイヤと なきだせど つながれている クモの糸にて
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白髪か薄髪なのかの曖昧な分け目をつける朝 秋すすむ
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クールバブそろそろさよならしたいかな 今年の夏バテ もうおわりたい>こちらも29
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訃報聞き思い出すのはあの映画 お茶目で可愛い落武者の幽霊
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巨星墜つ 西田翁にしやん往きし その晩に 置き土産なる 秋満月あきみつき照り 
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今はもういつもの日常取り戻す きっと貴方もそうしているね
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ドングリを 抱えて歩いたあの秋よ 六年生はまるで大人で
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波の音 黄金色に 縁取られた あなたの鼻梁に 砂と消えたい
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風呂が沸く時間がだんだん長くなる秋が本当に深まってるのか
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本棚にまどろみと在る本たちをそっと目覚めに誘う指先
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「暑いな」と 日傘を握る 手をひいた 二人の肩と 八月の熱
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ふみしめた冷たい土が呼んでいる わたしはいつかあの中にゆく
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いつも飲む豆が一割引だったソフトな苦みのマンデリン也
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行きつけの銭湯支払い「PayPayで」「ここってID決済いけます?」
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水切りカゴ 並ぶ食器に ついた泡 きみの初めての皿洗い
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「脱官僚」かつては皆が口にせど 最近誰も言わなくなりて(官僚の勝ち)
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思わずに「うわー」と叫んだ引き出しに Gの木乃伊が仰向けにをり(澄さん返歌)
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