震災とコロナを思う春の夜WBCが光と差した
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手を繋ぎ一緒に歩いた通学路 遙か昔の事に思えて
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卒園後久々会った友達に 微妙な距離感親も子どもも
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迫り来る 期限の前に 何故だろう 歌作っちゃう 確定申告
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懐メロのスキーソングに思い出すバブルは雪のごとく散りけり
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乗り物に乗るのはずっと好きだった 座っていても進んでるから
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寄ってけば? 雨が止むまで ご近所の 猫に声かけ お断りされ
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靴紐がほどけてるのに気付いても結ぶ間もなく走る毎日
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なにくれとせわし合間にソファ掛け 二人揃いてうたた寝の午後 /お互い歳やね
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この膝でよく歩いたよがんばった 明日あすから日常まかせんしゃいな
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あざやかな小兵の技に大兵が すっ転ぶ快!相撲はおもしろ
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おかわりを褒めた母から「高カロリー」かの日の会話も今は昔か
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トーストにオリーブオイルをひと垂らし 味付け海苔をのせた朝食(意外と美味い!)
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心臓がキュッと鳴るのは君のせい恋の痛みは甘くて苦い
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さようなら 春が好きだと 言ったきみ 僕は今日から 春が嫌いだ。
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惜別や映えるガウンと三分咲き五度目の笑みにかたを見ゆ
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本棚にしまったままの文庫本 開かなければ彼は死なない
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風の空かんのもどりをはねのけて今ぞ弥生と意地をはるかな
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厳粛な空をひとたびまみえれば波動下げても明日あすに額づく
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寝巻かも部屋着かわからぬ服のまま過ごしたんだよ雨降りだから
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記念日に 必要なのは僕でなく キラキラしてるインスタ写真
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麗しき黄金の光すすき揺れそこにいたはずきみとぼくとは
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もしここで 時が止まれば 二人きり 世界を忘れ 心寄せ合う
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坂の上 見上げる雲は眩し過ぎ うつむきながら でも歩いてく
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アーと鳴くカラスの声聞きアーと言う 私も誰かを呼びたいのだろう
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犬が寝た 小屋を怖がる子がひとり スヤスヤ小屋で眠る喜び
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去り際に カッコつけてた 俺だって 瞼にワイパー いるほど泣いた
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待ち時間 長い分だけ ゆっくりと 短歌作りに 集中できる
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あの春に 隣で軋んだ 椅子の音 私はずっと 忘れられない
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優しいねと言われるたびに裏の意味考えひとりこころ傷つく
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