晩秋の憂愁深しあの頃は自然神秘な蘇生があった
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こうべたれ手仕事にやや没頭し気づけば夜のとばりがまぢか
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「使わぬ時畳んでおける」に惹かれて買い数年経つも一度も畳まぬ
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薄原残照うけてほのひかり南に祈りするかに揺れて
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もう降りて沼で憩うか月昇る山の陰から白鳥の声
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かあちゃんと一緒に来たと母さんは答えているよ看護師を見て
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惨劇のガザ、罪深きはイスラエル 黄泉よみかへり描けよ白土三平
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今すぐにきみの力になりたくて 送るね焼けたお肉の写真
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電車乗り相撲動画をチェックする ギガ食うからと女房嫌み言うも
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泣かされて傷付いたとて 一種の祈りのように誰かを好きになる
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アイコンを 拳王ラオウに替えて剛の道 拳突き上げ 果ててくれるわ
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人生を どう生きようが勝手だろ 価値観なんて 千差万別
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政治とは豊かな未来築くもの一寸先が闇では困る
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夕暮れに落ち葉をひとつ拾い上げ「お手紙です」と吾子は笑った
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愛の石ローズクォーツ たまに身につけておかないと 愛の在処を 見失いそう
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じぇらしーを メラメラしたりも するんだよ ねこにあいじょう たしかめさせてね
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涙かと 思って見たら赤かった 痛くはなくて 悲しい手首
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木枯しにスカートが舞う乙女おり生脚のまま寒くなかろか/大きなお世話です
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突風を木枯しと知り秋去りて仰ぐ空には凍てた雲あり
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「おとっちゃま」何のことだか知っとんな?臆病者を指す讃岐弁
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宇治にはね むろん履き慣れたスニーカー(で行った) けどその前の ブーツのダメージ>今頃?筋肉痛おっそ(苦笑)
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セットメニュー餃子を分ける君のいて秋晴れの街ぶらりふらり
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太陽が外へ出ろってうるさくて昼までギターかき鳴らしてる
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スーパーの刺身はツマが多すぎる ツマを捨てたら 離婚されるぞ
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流星をそっと見送るオリオン座 消える果てのM78
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日中は 全部網戸で快適に 信じられない 立冬も過ぎて
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詳細は 目覚めとともに忘れたが 後味悪い夢をまた見た
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温かい羽毛布団に包まれて蕾のままでいたいよ、かみさま
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いそいそと 父の好物 詰め込んで 姉妹集まる 小春日和に
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青き空日差し柔らか澄み渡る、さあこの時!と寝具干したり
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