いい味ね肉じゃが作る僕の横君の料理が旨くなるなら
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母出てった 小三の瞳 覗きこむ 寂しさよりも怒りに満ちて
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年老いたウッドベースは飄々と豊かな秋の夕べ奏でる
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行く足は秋に駆られて横浜駅 長く、早くに君を見るため
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「顔赤いよ?」 甘酢い言葉と 勘違い。 体温計が 37ななどを示す
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この羽は あの時鳴いた ひぐらしか? 送り火ともし 向った山寺 /8/16投稿の追詩ついか 三部作(完)
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悠然と 流れゆく雲 地球見て 人のせわしさ 笑ひけるかな
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時間なら進み行くだけ力なら思い及ばぬ天より来たり
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傷跡をふりかざす無神経さと吐息で曇るステンドグラス
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サボるだけ 無料の楽を プレゼント きっと人はダメになれるはず
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夜マック君のポテトをつまみ食い サイドはサラダで0カロリー
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あの夏の 蝉等せみら何処どこへ 行ったやら? 落葉にまぎれ 羽が一羽いちまい
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こんな日は自分の影を供に飲む 弓張月をグラスに浮かべ
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蜜芋のおはぎを母と分けあひて ベストヒット観て茶など啜りぬ
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選挙人勝てば総取りの米ルール 「一票の格差」とかどうなってるの米?
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秋更けて薄暮の空に影絵なるメタセコイヤの並木美し
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冬桜紅葉もみじの向こう垣間見るなんと贅沢四季の賜物
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ゴネンゴノ アタシヲミタワ カクジツニ ジバンチンカネ メンキョコウシン
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校庭の風と歓声その姿目にするだけで歓喜が湧いた
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納豆が糸引き合って寄り添って 私もこの地でそうして生きてく
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涼しくて網戸のままで 実家にて まだ寒くもない半袖部屋着
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冷めきった紅茶をレンジであたためる心の温度は取り戻せずに
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ぼやけてた世界が秒できらめいた 17歳秋コンタクトデビュー
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あの邦画の鑑賞券をお守りのように持ってる夜が滲んでる
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幸せにできないやつは飴細工職人なんかになれやしないさ
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心霊のあるある言いたい 逃げるとき友人おいて逃げていきがち
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チョコレート、身体にとけてゆくときに甘い匂ひのたちこめる脳
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一夜にして好きが普通になってしまう 揺らぎ香る金木犀
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お茶をたて窓から招く秋の風 語り尽くして夢にまどろむ 
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里山の暮らし彩る紅葉と叔母の財布の熊除の鈴
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