校内をジャージで過ごす中学で私は緑の蛹だった
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太ったべ仕事はどうだ金あるか田舎の親はさだまさし哉
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この夏も観測史上高温が 作況指数取り止めの因
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実家にて記者会見同様な質問攻めに毎度辟易
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青田風白鷺一羽田舎みち久し実家をひとり帰らん
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梅雨晴れ間猛暑警報親切に草の勢いまってはくれぬ
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病院に行っとこかどしよか悩む早朝あさ 35℃予報を恨めしく見る
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パリパリの(あたらしめ)猫柄パジャマ 肌触りまだパリパリで 水通し要るかな>なんか寝にくい感
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ためらいはこの手にふれてまたたくも来てはまた去る蛍いとおし
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夏をまつの根の闇に蝉の子は最後の夢を今日とむさぼる
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乱れた睡眠を夏のせいにして 憂鬱を運ぶ埼京線
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静寂な ラウンジで聞く ピアノから 奏でるチェリー 貴女と聞きたい
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風そよぐ お茶の香りに 誘われて 少し贅沢 かき氷かな
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深緑と 小さな滝の せせらぎに 囲まれ追い込み カフェで企画書
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空梅雨からつゆの続く草地にひっそりと 居場所を求め 露草つゆくさ
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2歳児がカモメが翔んだ歌ってる昭和歌謡が園児に人気
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愛を込め 美しい歌 紡ぐ人 彼女だけの言葉の花束 /スーパーフライさんのテレビ番組より
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朝食にうどんあらわるなにゆえか 米がきれたと女房の談
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美しき四季の訪れ身をまかし 心のままに ことばで遊ぶ
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網戸からサラリと吹き込むそよ風が 揺らす風鈴 夏のささやき
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怒る度ママ向いてない自己嫌悪それでも君はママが大好き
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口内炎痛がるママを心配し病院行こっかやさしい息子
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パンくずのしるし辿るもかの角はよそのフリしてそこに佇む / 遭遇の角
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ふりかえる気配はたしかにあったのに誰もいなくて角がうすら笑う / 遭遇の角
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水草が たゆたう鉢の メダカにも 酷暑を告げる 水無月の朝
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緑陰を一人出づらば一人来て同じ挨拶猛暑日六月
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何語かさへ判らぬままに見し動画。すぐに家建つ早送りして
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椋鳥の群れる立木の散歩道 離れて一羽の杖の先
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鉢植えの 四葩よひらの花が鮮やかに 朝露弾きて梅雨空に咲く 
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暖かい くらいがちょうど 良いけれど これから更に 暑いしかない
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