誰も居ぬ茶畑にも日燦々と降り注ぐ昼八十八夜
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春を告ぐ 気持ち隠して春を告ぐ 「いける気がした」 それは悪だよ
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午前五時壁に光がカーテンの形になって、ただ揺れるだけ
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東風そよぎ 夜空の幕が揺れる度眠り誘うは 蛙の調
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「まだ話そう」そういうきみを置いていく 名残惜しさが増えるだけだから
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午前二時 下品なラジオネームにもいたんだろうな初恋の人
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「それ嘘でしょ、でも素敵な嘘ね」 去り際 忘れられない彼女の笑顔
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ただ生きていくことだけでつらいのに 君を愛するだなんて、とても
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「パスタの味で一番好きなのはなあに?」「ジェノベーゼ」即答する5歳児
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目覚めれば「汝の価値」はあると歌うその根拠なき信を愛しむ
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心根の美しいのがわかるから 君のブログがずいぶん怖い
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鉄骨とコンクリートのゆりかごで直方体に育まれる夢
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くらやみと暗闇の差を海だよと言われてきづくまよなかの海
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いいんだよ 真面目に生きた分を今 この微睡みで溶かして行こう
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私だけ バグかもしれん 月曜日 オセロ式に連休にして
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今もなほ心に置きて繰り返す 母が教えしAct with Pride  
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チョコレート色した君の前髪が夏の陽射しに溶けてゆく午後
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私は行く父が堅めし道 私は行く母が照らさし道 歩き続ける
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動き難き指で開きしLINE アプリ 知らせ あり 母 逝きし
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血まみれの指ではじめるルーレット「次のうらぎりものは誰かな?」
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これ搾取だよねマルクス?でも終わらないからやるねごめんマルクス
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君の背の翼の骨がなおったら 行きたい場所が山程あるよ
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ちっぽけな 僕の手のひらで 砂を集めて 積み上げたものは いずれ崩れていく
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例えば 生きる時代が 違っていたら 違う愛し方が できたのだろうか
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錆びついた チェーンのように 空回りする 想いなんて いつか覆えされる
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探しても本当の私なんてない ようやくわかる人生半周
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おじいさん 誰も愛して くれぬもの 悟りて愛を 惜しむことなく
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やることのない連休は「モモ」を読み時間を時間泥棒にやる
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キッチンに「昨日ごめん」の置き手紙 もっと綺麗な字で書け息子
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知らん味のグミを差し出す白い手が、おいしそうだから 「ひとつちょうだい」
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