極寒の 清き世界に誘われいざな 見上げた青に 白の月かな
0
もう僕は 君を愛する資格など ないとわかっている、でも、ごめん。
0
「○○○○」 と 文字にしてみて気づいたよ 「それは違う」 と 「生きていたい」 と
1
寒月の ふとしたときのきらめきは 屋根よ お前のせつなさなのか
0
「この羽根を削って機を織ることを封じられたら、なにもできない」
0
争いを遠巻きにして見ていると人間やってる気がしませんか
0
フリルとかレースのついた上着では 守れなかった ぼくの爪先
2
もう僕は 桜の花も恐くない 夜も大して寒くはないし
2
あなたが好きだと言うから買ってきた ジンギスカンが食べきれなくて
2
君の手に触れてみたくてシャープペンわざと落とした火曜日の午後
1
矢継ぎ早にかわりにしゃべってくれるから 言葉をなくした予測変換
0
雪が降る日は少しだけ暖かで 三年ぶりにメヌエット弾く
2
有り得たかもしれぬ未来ばっかりが増えていくのだ こんな部屋から
0
診療所マスク患者が出ては入る開け放たれた玄関のドア
8
サボテンに水をやる土曜日の昼 あなたに置いていかれた同士
0
ぬいぐるみのアルパカはどれも姿勢よく見えてる首が延びてるだけで
0
災害は忘れぬうちにやって来てウイルスにはダメージはなし
2
目がキョロリ冬曙が家々の合い間から登り青空澄むか
2
二千年置かれた場所で生きること 証としてそら きみの青さよ
2
朝起きて今日も世界は平和ではないと確認して人になる
0
黒板に薄く残った数式よ 私のことは忘れないでね
12
さてと取りかかる相手は最強のシンクを塞ぐ洗い物たち
1
茶だんすの奥に未封の赤ワイン今夜飲もうか一人飲もうか
8
真っ白な雪のかたちの帽子あり朝焼けが降るなだらかな丘
5
「好き」 という ひどく無邪気な弾丸で 君を殺めるつもりはなかった
1
星の数とも言えそうな起因と眠れない夜のシューゲイザー
0
まだ、もっと不自然になれるはずだと。ヒトへの淡い期待としては。
0
モスモスモスモスモスみんな白く細い雪になりそして羽化した、モス
1
二十歳 パチパチならす 指先は 白い画面に 明朝体
0
大寒の空に浮かびし立待月凍るが如し白きその色
6