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ほろほろと 崩れる雪の 軒の下 ふたつの吐息 重なる二人
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僕の伯母化粧が下手でいつ見ても気の毒だけどオバケショーです
0
「ヌリカベ」と陰で呼ばれる厚化粧落とした時がまさに妖怪
0
膝小僧古傷見つけお湯掛けて洗い流してくれる二歳児
5
喧嘩した日の日記書くのは気が滅入る蒸し返すよう振替休日
1
向日葵の橙を待っている約束 空襲の朝に鶏が鳴く
1
言えないと少女の悩み抱えてはできた生傷「ああ、癒えない」
1
ジワジワと 歯軋してる 知らぬ間に 痛みも無きに 歯はすり減りぬ
1
ひたすらに独りは愉し西の陽の傾くほどに窓に入り来て
0
いわ走る垂水もかわく秋は来て きみがふもとに咲くほととぎす
0
この世にはいない人への恋に似て天体観測は少し切ない
8
「嫌い」とか「好き」とか奴の気まぐれに付き合わされる俺の心臓
1
息を吸い、吐くように
他
(
た
)
を傷つける君は呼吸を止め会いに来る
2
在り方も顔も喋りも良いけれど男の趣味だけ終わってる推し
1
私のね 心を掴む 詩を紡ぐ それはもちろん 中原中也
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誰もいいとか思ってないが9月17日は俺の誕生記念日
1
救われたい そして誰かを救いたい 空虚さの果て 邪悪さの先
3
召し近し彼女はかつて恋をして泣いて笑って子を育てたり
1
この三字 孤高か至福か いや歓喜 迷った末に涅槃にしとく
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七色に花色変えるアジサイが最後に決める涅槃の薄茶
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創始者だ 「厨短歌」を思いつく 検索したら「厨歌」ある
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出汁取った煮干しと昆布を皿にのせ しめしめおかずが一品増えた
1
変わりゆく彼に恋していたけれどお前が変えたとなれば疎ましい
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優しみのナイフかざして傷つける私を罰せ赤い三日月
7
服を脱ぎ着てまた脱いで着る朝の後始末のため折り畳む夜
3
人生は引き算よりも足し算で 積み上げたいな、と今を生きる
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故郷は遠くにありて感じられ 空気と同じ地元に住むと
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倖せの尺度を探す四十三 子百歳まで生きたいと言い
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夕方に洗濯物を入れる日を特別の日と思えたら吉
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百万語費やすよりも絵と対比 平和と戦争俊太郎の眼
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