淡い青の空と烏の鳴き声は時は変われど今も変わらず
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叶わない恋だと分かるものでさえ 人に与える力は偉大
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求めずに与える愛は素晴らしい そう言う彼もまた素晴らしい
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知っているあなたの呼吸を奪うとき棘さえ香る春があること
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気づかないうちに消えていた自販機だけが見ていた生活がある
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心地よい疲労と父の運転と後部座席のリクライニング
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億万の生くものたちの地球(テラ)の上 ひかりの手にて抱(いだ)かれし我 
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エスカレーター縦で並んで離したら君の手は磁石みたいだったな
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米食いな幸か不幸か語るなら夜店に集うカレー人民
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去年眺るは壺口の暈 今みるは、朧に泛かぶ錫のさかづき
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好きな曲、映画も場所も違う君が霧で隠れて上手く見えない
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もういっそ情報だけを食って生きられればいいのにまだ無理らしい
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目の上のたん瘤 実際できると 無茶苦茶痛い 自分の粗忽が恨めしい
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立春を 聞いて眺める 雪模様
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掟こそ 人が行くべき 道なりて 踏み外すなら 地獄の餌食
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なにもかも 理想にかなう 君だけど 越えてはならぬ 掟がありて
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君の声に足が止まった下駄箱前 靴下の穴、バレてないかな
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拾った消しゴムを渡そうとして気づく 君の生命線が長いこと
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コンビニで素敵な笑顔 店員にハナマルを押しじっと手を見る
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かぐや姫友作さんと月面でピースサインで満面の笑顔
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舞い上がれ 風を味方に 遥かさき 緑のライン 金のかがやき
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あなたからの冷たさ感じかじかんだ両手を電車で暖める午後
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辞めてなお染み付く営業スマイルを剥ぎ取り雪の農道を行く
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会いたいは僕の言葉で君はまた子供をあやすような言葉で
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車では往けぬ水面をのんぼりと歩いて行かば、春も立たまし
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エスパにも二種類あるよ 静岡のサッカーチームと韓国のギャル
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消しゴムの四つ角とれたその時に丸く収まるようにと願う
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世界よ僕を愛してください 誰もよりも世界を憎んでいるけれど
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鵜山台 木の葉に曇る六つ島の、何れに更くや きさらぎの月
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校門の さくらが散るころ 反抗も周りの目も もう僕は春を思わない。
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