ガス状の いきものあらわれ にんげんを とりこんでから ミトコンドリア化す / SF
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早割で全国大会参加せむ拙い歌の入選ありや
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若き日の神楽岡墓地その奥にくちなし匂ふアパートありし
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小粒なる赤紫に熟れた実にヒヨの群がる南京黄櫨の
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のうないに あびるとたまる つきひかり ろくじゅうねんぶん ちゃぷんちゃぷん
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解ろうとしないまま眠る教室の隅に今でも私は俯く
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母さんが婆ちゃんになり私にも消えてゆく日が絶対に来る
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処理水を放出するなと批判されトイレを磨く力がこもる
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「暑いから」で蒸発させていい理由になるか わたしの涙を返せ
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Tシャツもキャップも何も似合わない君が好きだと言っていた赤
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十二単 一度くらいは着てみたし 100円貯金もはじめようかな
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夜更けども噪いで止まぬ子供用の麻酔針無きやAmazon探す
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留守番の子らの顔ふと浮かび来て船のかたちの横浜土産
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薄雲が覆う熱帯夜の空に 愛でる晩夏の月はおぼろ
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多能化が進む世の中今週はレッドに代わり長官が出る
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世の中に いろんな人生 在りすぎて 自分の悩み 小さく見える
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レイトショー ホラー観るには うってつけ 客もまばらで 雰囲気満点
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ささやけば いちまんにんの うたかた民 電網のなか 💗のこだま
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国境を越ゆる医師団主のごとく死ぬなたかだかコロナごときに
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だれひとり傷付かなくなった街で線香花火の火は落ちない
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蕎麦の花むらさきにしてあはかりぬ青年の頬てらす逆光
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新体制 活力溢る 後輩に 希望広がり 去り行く我は
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蕎麦屋にて切る十字かは伊達巻を食すジーザスすがれ
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フランシスコ・デ・ゴヤのたじろぎ憂愁公爵、夫人応接間
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もう飽きた日照りと暑さ反動は冬来るだろと皆案じてる
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撫でる手に湿度と熱を感じ取る あなたのしたいことが分かるよ
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覚悟決め 失敗するまいと 汗垂れる 一歩踏み出す我の姿は手品の鳩や
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カレンダー きみいなくとも めぐられる それはもうめくってこないから
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笑ってる あの子なんかさちょっとずつアイスのようにとければいいのに
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雨やめば聞こえてくるは蝉の声 縁はさがしてじらさないでよ
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