あと五分 早く起きれず バス乗れず 全力ダッシュは人生縮図
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寂しいから来てよだなんて今生を終える時まで言うことはない
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寂しいから 来てよ と君が連絡す 範囲はいったいどこまでなのか
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何となく曇りがちな空も気も晴れて欲しいと春色ピアス
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ミニサイズデニッシュ軽くトーストし ヤマザキ春のパン祭り開始
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子を叱るときの自分の声色に 時折混ざる亡き母の影
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懐かしや時代は令和となりぬれど 子らが聞きしは変わらぬ童謡
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幾晩の夜の御守をこなすママ 感謝を込めて肩をモミモミ
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東風あゆかぜの きてし雨のぬるければ 雪消ゆきげせせらき生吹ふふきかいまむ
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いつの間に蕾をぎゅっと握り締め梅は春呼ぶ準備をしてた
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バレンタイン 買ったら終わった気になって 本命ダンナのチョコをどこにしまったっけ(探さなきゃ)
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紅梅の花の香満ちる風に待つ めじろの来る日細枝ゆらし
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短歌会はじめましてのメンバーは 微笑む春の静かに立つ日
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思い出すいいことばかり先輩の逝ってしまった最後の夜に
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発表13時 瞬間滲む 6038 サクラ
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手元には ヨーカン三つ 飴五つ 菓子サバイバル 笑ひてしのぐ
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先輩のマニキュアの色深緑 森に触れたり恐れもせずに
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悪口も愚痴も自慢もあなたから聞きたくないと星だけ見る夜
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唯一のご主人様を持たぬまま仕えることに仕えるわたし
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中止やらお店ブランドリニューアルお互い共に苦心しており
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泣きながら聞いた浜辺の波音に楽器のような螺旋をこぼす
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ほんとうにドアがつめたい昨日から誰もここには帰らないので
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動画見て体操する母生真面目な 指先ピンの腕上げ下ろし
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暖冬も ここまで来たか 2月でも 4月の陽気 天気の予報
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孤独感 半端なき世の この頃は 鳥が騒ぎて 梅が咲き出し
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仕事なく 暇弄び 外へ出る 当てもなくただ 散歩の極み
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遠くまで 歩いて来たな 茅ヶ岳 八ヶ岳見て 振り向けば富士
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新幹線のぞみが先に通過して感情が遅れてやって来る
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三人で黙って見ている番組で一人だけ笑う漫才悲し
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忘れられ一晩外に干されてたタオルはためく空の青し
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