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電話する ために持ってた はずなのに ネットやメール 専用電話
5
獣声 呼吸する我 恐がられ 餌は黙れよ 喰われる弱者
(
奴ら
)
4
いつからか「母さん床屋」来なくなり息子の頭を撫でなくなった
24
若薄毛気になっている君だからより丁寧にうなじを剃った
9
寝る時は明るくないとダメだった娘が今は豆電球で。
7
カメレオン 次があるなら 目立たずに そっと寄り添い 貴方のイロに
7
出先にて不意に舞い来る六つの花黒のコートにくっきりと咲く
12
雪の上に跡は見えねど山里の霞む梢や春の通ひ路
11
何度でも布団をかけるは母の愛知らずに眠る可愛い子
8
進展を望んでないし望めないでもおやすみLINEもう見返してる
4
考えが考えを呼び考えてしまい体育座りの銅像
6
ふゆこもり 木の芽もはるの寒ければ
衣更着
(
きぬさらにきる
)
つきぞなりける
5
胸の底しろく冷たい言の葉は春のひかりに灼かれて消える
5
まだらぼけ おいなりたべて 「おいしいなぁ」 なんかよかった きょういちにちが
23
顔面に覆い被さる墓土
(
はかつち
)
の息苦しさをふと思い出す
5
お箸から 転がり落ちる エビフライ 蟻の世界に 花びらが舞う
5
自販機が いつも吐き出す 500円 週3くらいで 訪れてほしい
3
見にゆきし 緋寒桜の LINEくる ベッドの上から 感謝を
返信
(
おく
)
る
11
晴れ間には軽やかに舞う春の雪海のない街にも凪はある
13
蕗の薹
薄黄緑
(
うすきみどり
)
の 衣着て 吾を待つかな 如月の空
15
丁寧な 仕事の出来は 心打つ 手抜きせぬ技 病棟の朝
17
同期会五十余年の時
止
(
や
)
んで「女の子たち」の語らいはつづく
15
散る散る桜 川面落つ 輪廻転生 咲き溢れ
3
父を乗せ 車椅子押す 喜びよ デートみたいな 親
(
ちか
)
しさ満ちて
11
つま先に キミの影がキスをして 見上げ微笑む ただいま、おかえり
4
温かな
常緑
(
みどり
)
の
懐
(
ふところ
)
抱
(
いだ
)
かれて鳥は囀る夕暮れの歌
14
人の名が肝心なとき出てこない これもしかしてアレなのだろか
13
子育てが毎日放つ新しさ 集中したいどんなことにも
13
友Aに 言われて気付く Bの良さ こんな仲間に 限りない感謝
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君の頬 ほんのり紅く色付けて グレーな日々も ふたりならカラー
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