猫が来て 人を見上げたとき 生き物の 孤独を想う 路地裏の冬
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風呂釜が「追い焚きをします」言うたびに思ってしまう「お願いします」
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大根の 白き皮むき 煮込みつつ みずみずしさを 我に与えん
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チビ猫は おかあちゃんのおとなりで ねんねするです 抱っこしてもらうです
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セロリ苦手 夫キミが言うから入れないが スープものにはホントは入れたい(ミネストローネとか)
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友くれた あったかスープのセットにて 食パンたべる 朝からほっこり
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推すほどでないがそこそこ好きなもの沢山持てる日々もまた佳し
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「私たちだけで」逃避行という名の神話 「いいよ」僕は言った
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光熱費半額補助があればいい生活保護でブラが買えない
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赤ちょうちん屋台の影は遠ざかり千と千尋か中国の街
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猫も杓子も 吾も彼も みんな違って みんなお風呂は億劫
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早世の兄に似し人二度見する 我逝くまでの癖になりたる
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青空に溶けて蝋梅咲き誇る寒の緩みも今日までらしい
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ホッとする 胸なでおろす 手を添える そこが 私の拠り所となる
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唐突な義兄の訃報が冬眠へ入りし私を叱咤してくる
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交差点目線を上げた先の空飛行機雲は東へ伸びて
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一瞬で生死を分かつ夜の道左に避ける目を閉じた犬
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抱えてる迷いを誰かに話すとき自分に聞いてる答えを出してる
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薄明を裂いて輝く明星は朝に呑まれるまでの導き
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希望さえ あればなんとか やれるもの 絶望するな 罪を犯すな
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年取れば なんとか答え 見つかると 思っていたが そうでもないぞ
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人生が 思いどおりに 行かなくて あくせくしてる それも飽きたな
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自由とは イージーライダー 夢に見て バイクの免許 取るのと違う
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金持ちや 健康な人 見ないよう 知らないように いじけぬように
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あの人も この人たちも いなくなり 一人寂しく 出会いを探す
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藤原氏 道長以外 記憶なし 大河ドラマは 権力絵巻
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自虐ネタ 老いて貧乏 人気なし されど太陽 今日も輝く
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晩節を 穢すばかりか 恥ずかしい 進歩もなくて 情けないやら
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こうなれば やりたいとおり やりましょう あたって砕けろ 65歳
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磨かれて安心感で満たされた本来の姿を取り戻す
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