永遠とわなんて 信じてないの ほんとはね でも今だけは 夢がほしいの
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愛なんて 囁くことも 出来なくて せめてあなたの骨を抱かせて
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大時化の通知とどろに寄するリプ割れて砕けてさけて散るかも
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嗚呼謳う 愛し恋しと云う心 それを抑える それこそ愚か
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過ぎ行くは 早くも遅し 日々綴る 明日はいったい 何時来るのだろう
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牡蠣はおし黙り牡蠣殻の隙間から言葉の潮の満ちるのを待つ
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コツコツと吏の足音が硬く鳴る 「朝」で停まりし汗ばむ鉛筆
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書かないの書きます書くよ書くときは書ければ書こうつくよみの君
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スピードとエネルギーの近似値を求めそれを蛙に変換している
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「種がまだあるならちょうだい」もう枯れた事を言えない(睦月→水無月)
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けのもののしあわせのありかのけものの幸せの在処いづこぞと想ふ
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僕はあなたをたべている次に会うときは 霧の入り江で二粒の砂として
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立葵崩れたままの中庭に青い如雨露をかたむけていた
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雨上がりの腕に小蜘蛛をまとわせてすこしだけ高い空を見ていた
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それぞれの軌道を見せてゆるやかにつばめ散開する町はずれ
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灰色の世界が変わる海の辺にあまねく光ゆきわたるとき
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蟹の爪ひからびている海岸に薄墨色の雲を数える
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どっぷりと水平線を焦がしては「また明日ね」と夕暮れなずむ
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ぽつぽつと地面をぬらす街中に次々と咲く大きい花よ
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新しい自分に逢いに行こうよとはさみ片手に髪切り落とし
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キラキラ号、と名前のついたバスだからいつまでも見送る池袋
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人のとなりで何度も目を覚ます夜の、アメリカの山火事、音のない
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恋人の町から雨は降りはじめ、濡れた地面のInstagram
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紫陽花しようかが咲いたら何かしようかな 2ヶ月越えた休職期間
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君の蔓 重ね滴る 紅い花 襞の奥から この世の果てへ
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ギター弾く人のうしろを通るとき振り向かないでくれと願った
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海岸の無機質の山 戻せない時間を収める音は無機質
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ふんだくる ふんだくるくる ふんだくる カネからヤツを ふんだくるのよ
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おひるねは 怠惰ではない お仕事の能率を上げ 合理的なの
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バラストの灼ける匂いと風の音ローカル線のホームにひとり
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