あ、世界で初めておかきをイヤホンしたまま食べた人、やってきました
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無償からくる優しさなど 望んでない きちんと徴収してってくれよ
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青森の理由わけありりんごのダンボールを分解する理由わけありのおれ
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二人して 古希の後先 なりにけり 共にある日々 噛みしめ生きよう
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新月の夜空彩る星の数眩いばかりこぼれ落ちそう
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お仕事は持ち帰っても仕事です 仕事なんです 家でやっても
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聞いてくれて 叫びにならない 声だけを 君がいるから 明日も生きる
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「人の言う」ことを「信じる」 あぁそうか 君は人ではなかったのかな
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どろどろと溶けるのならばとろとろと溶けたい 君は分からないかもね
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見渡せばどの星にも名は付いていて 君という星は何処にもいない
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「馬鹿だね」と笑う貴方につられてた コーヒーよりも苦かったのに
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グラスの中 注いだレモンソーダから 設立 星の瞬き工場
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小イカ炊く匂い吐き出す換気扇 西日は窓を煮しめるがごと
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緑色たちまち黄色になり爆ぜて 真紅の種を宿せしゴーヤ
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苔むした石段登り木漏れ日の地蔵の影ふみ日本で伸びする
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ASMRみたいだ雨音が止んだ自室のポテチ食む音
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買ってきた ピーマン刻むの めんどくさい おれに励ましの おたよりくれよ
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夕日が私を抱えて飲み込んで濃い藍色の夜が始まる
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「それは君 思い上がりだ」と誰かが言う それでも歌う、誰かのために
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表面をなぞって分かった気になって音も立てずに芯から朽ちる
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「ごめんね」が夕方の風に溶けていく 涙まで連れていかないで
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その場所の存在を想うそれだけで心が安らぐ我が秘密基地
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道のりと速さと時間を考えて机上で唸ってただ過ぎる時間とき
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人ひとり 殺めるために 暴力も 鈍器もいらない 殺意でさえも
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自らも 深く、深く、傷ついて 心に秘した ナイフの所為で
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雲の上の 人であるべき だったんだ 神様うっかり 間違えたんだ
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歯が抜けたベンチが駅前で朽ちる急行は止まらずに過ぎ去る
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「こんなにも大事にされたらボケちゃうわ」そういうばあちゃん介護度三なり
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人びとを寡黙な機械が動かします等速直線運動点P
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世界中の誤字を集めた詩集です正しさなんて逃げちゃいました
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