会話を終わらせるための記号なら いいねもそのスタンプもいらない
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かけすぎたドレッシングだ我々は 社会の器の底にとどまる
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インスタに賞与を載せるOLがいて賞与のないOLがいる
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詠みたくて言葉にならず迷う指 出力できる腕も持たない
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夕闇の空が茜であるわけは夕顔の白 引き立てるため
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庭仕事・指でかぞえる花のかず・匂いとたわみ・新しいうた
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【悪趣味な連想ゲーム】鶏卵のカラザ→生まれる前の状態
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鹿といた去年の夏が眩しくてニューノーマルのノーマルって何
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バイト行き十歳下の子に教わる現在地をまだ測れずにいる
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陽も雨もある欲張りな天気雨 睫毛の雫プリズムしてる
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ぼくたちは飛べない豚でただの豚 地べたでうねうね語り合う豚
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天才と呼ばれたいのに秀才と呼ばれるだけの気だるい曜日
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深夜とも朝とも呼べぬこの空に 「IMG_008」イメージ・ゼロゼロハチと名付けた
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本棚は夏にみっちり詰まるから 本の命を感じる季節
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明け方の空に輝く明星に勇気を貰い一歩踏み出す
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八月のうちだけはわたしを夏と呼んでほしいのあきがくるまで
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震えぬ身体 怯えぬ心 狂えぬ頭 あなたにはもうわからない(どうしていいか)
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"ラインして!" テンプレみたいな メッセージ 知ってか知らずか はたまた振りか
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繰り返す繰り返す繰り返す繰り返す言葉がみつからなくて
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ねむりなさい おまえはわたしだからこそひとりではない わたしはおまえ
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天国は音もせず誰もいないところ 空白そして安らぎがある
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ねぇ、君さ それ歌う時「愛してる」のとこでちょっとはにかむのやめて
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見ないフリだけが上手くなっていた 流れ星にも救えない貴方
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体育館裏で待つのはベタかなぁ、今日で終わらせたいのだけれど
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「好きだよ」が反響して跳ね返って僕の右耳を貫くだけ
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月もない星もない夜図書館の壁にはりつく二人だけの影
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言い訳を100個飲み干す夏の夜 ストロングゼロ きりりと染み入る
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うた見たよ変わらずネガチブなんだねと言われた そうだよ私の一部
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光だけ求めて飛ぶよ 君の目が誘蛾灯だとわかっていても
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とりあえずご飯を炊けばなんとなく明日も生きていける気がした
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