暖房の羽音静まる夜にて布団一枚重ねていました
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陽だまりに 脚を投げ出し微睡んで 人に寄り添う なだらかな肩
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自然から漏れ出た月光青々と 背筋を伸ばしてただ一本
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あのひとは 神様なんかじゃないんだよ スミレの栞を 大切に持つ
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四方から 僕を呼ぶのが聞こえるので しばらく前から本屋が怖い
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眠たくて 寝る前自然に 目をつむる ベッドの上で 横たわる時
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胸元のボタンは閉めろきっちりと少しも開けちゃ駄目だよ君は
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さよならはコテンパンならやられたねこのコッペパンしおけているね
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謎を解くあなたの中の謎を解く男心は不確かなもの
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ひたすらにただひたすらに山登る 眠れる我が子を背負いて登る
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ハンコ押す冬の空気で紅薄く 強く二度目にいと濃くなりし
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さん付けで呼びたいポテチばかりある 言葉は重く袋は軽い
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「君の味がする、美味しい」残ったザクロと枯れたリリイ
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君見すぎ 夜愛しすぎ 切なすぎ 私の歌は575でわかる
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頭から爪先までよく見てよね 私とあの子どこが違うの
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沸いた声跳ねる光に身を委ねいつか夢見た終わりへ行こう
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煌々と 胸に宿った炎から 打ち出されたのか、その白刃は
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しがらみを抜けきったなら今は道右へ左へ自由に歩め
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水は球 氷は六角 人がとるべき距離かたちはまだ不定形
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虎を見て「ネコ科だなあ」と言う人よ 私もあの子と同じヒト科だよ
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よそ見して他の女になびいても惚れているから許してしまう
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アブトラのなんのコッチャーにフォークまでダンスしてたよ地獄行きまで
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夕暮れの姪と遊びし公園でオニサンコチラと貝殻を踏む
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書を捨てて街に飛び出し気が付いた。 スマホは取りに戻らなくてわ…
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源流の小下沢梅林猿一家絵にする父に仕事場湧いて
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ポイントを 期限までには使い切ろう 追い立てられる、義務でもないのに
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下駄の音振れ合う袖に胸の音今宵の膳は酒控え目に
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もう雪があがる頃には粉砂糖ふりかけできあがるシュトーレン
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夏風吹けとは言わないから 長針短針入れ替えて戻らせて
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信じてはいけないことを信じてる お菓子の家は食べずに燃やす
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