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母の日に亡母のおもいつのりくる 幸
(
さち
)
の花束届けぬままに
22
底のそこ ひしと感じる みなの踏ん張り 靴磨きする 日の仕舞い
12
引き出しに別れたキミの忘れ物 てるてる坊主のキーホルダー
5
わが妻はわれ組長の名代で町内会の総会に出る
7
理屈とは時に無意味で退屈で感情的になるだろうもの
9
最後まで何を伝えたかったのか分からない本みたいな説教
5
ありふれた変化に怯え不確かな愛を片手に俯いている
10
枯葉でも腐り肥やしになれるのに憖腐らぬ私は最早
2
罅割れた硝子の先に見えたものそれは「天才」そのものだった
2
この詩は私達には分からない謎の痛みを齎している
3
強くても優しくしても日を追って稚拙になっていく卵割り
9
低気圧ならもうやめて もう少し腰も上がらず潰される脳
2
赤赤とトレーにたまるドリップに溶け出していくお肉のたましい
5
ブウゥンと薄暗い部屋に光る夜 電子レンジの気休めオレンジ
5
濡れたシミ 壁に向く声めそめそと潜めぬ感情悲しみで染め
3
君だけは偽物なんかに惚れないで 作った私に惚れないでいて
7
最後の君 微笑み言った「ほら早く次に壊す女 探しに行けば?」
4
早すぎた海の風を切符にして君に会いたい季節になったよ
9
夕立に黒髪濡らされ俯いた ぺトリコールは嘲笑っている
6
延々とくりかえしてる警笛の音がなりやまぬあの日を
5
輪郭の延長線にある皮膚をちがう温度の皮膚でふさいで
3
つなぎめを探して迷うゆびさきがリネンと皮膚のあいだをすべる
10
人ひとり育て愛するそれ以上 大切な事この世にあるの?
6
お風呂で迎える二十四時
灰被り
(
シンデレラ
)
は今頃くつ落としてる
9
斗も月も夜空に輝くものだから 私も死んだらそこに還るね
5
3文字の春に生まれた花の名を 父が呼んだ母が呼んだ
6
水底でうごめく者はいないからプールで一人背泳ぎをする
13
勝ち越し打そして繋がる上り調子いいね奪回見えた乾杯
3
メイラード、ドップラー現象、モロー反射、役立ちもせぬ知識の頭
14
逆転で無敗続けて頂点にやる気上がっているまさかだな
3
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