可惜夜
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あたら‐よ【可=惜夜】
明けてしまうのが惜しい夜。
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作った順番通りに短歌を投稿しているので、季節感のないものが散見されると思います。

まだ細いと思っていた人差し指測ってみると大きな号数
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切り傷に保湿クリーム塗りたくる少ししみるが柔肌になれ
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微睡んで夢を見て慌てて時計確認する朝の5:586時前
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髪が伸びそろそろ切ろうか迷う頃思い出すのは貴方の言葉
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「そっちはどう?こっちは昼だよ」雑踏に異国の言葉が聞こえてくる夜
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ちょっと前爪が伸びたと言ってたがいつの間にやら噛んで傷める
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鉛色脳内あたまに浮かぶ空想の夢に耽って現を抜かす
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そちらの国肌寒いなどと聞こえるわ日本こちらと違うね風邪ひかないで
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「そっちはどう?ご飯はちゃんと食べている?」 質問攻めにしてごめんなさい
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日本から異国の地へと向かう君土産はいらない無事に戻って
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能登の女性ひと奥ゆかしいと教授が言う 言い換えれば我慢強いだけ
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金沢で被災してから能登に帰り無事でよかった私の家族
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可惜夜を久々に開いてみると 日常が変わらずそこにある
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ふと目覚め昨日を反芻はんすう涙して344三四四の時計の文字盤
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最近ね短歌にハマって作ってるなんて言えないまだ恥ずかしい
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ぽつぽつとこぼした際にありがとう知ることのない母の優しさ
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死を選びいろんな方法試したがなかなかうまく行かないものね
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休みの日散らかった部屋を片付けて上裸で布団に包まり愛す
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死のう死のうずっと思ってやっと決めた白い薬を全部飲み干す
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髪を切り黒く染めて面接へ落ちてもいいやどうにでもなる
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勢いで好きだと伝えて振られたわ今は家族に会いたくないな
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もやもやとした感情を抱えたら伸びた爪を噛んでしまった
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スカートのプリーツのひだからのぞくのは白い太もも青筋走る
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青々と澄んだ海に泳ぐひと恋をしたのはジャケットのきみ
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巻き戻し何度も何度も聴いた曲遠い昔の記憶を戻す
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猫の目を見つめてみればキラキラとビー玉みたいに光を集める
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黄昏たそがれに散らかった部屋でコリックと蓄音機から濁ったピアノ
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ほととぎすあの世へ誘う黄泉よみの鳥私の心身そちらにいざな
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花の名を教える母の尊さよ色とりどりの花が包む
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薬指の責任とって銀色の冷たいリングが指締め付ける
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