水面狼    フォロー 0 フォロワー 0 投稿数 35

バカみたいに明るくて、どこか間の抜けた歌を詠みたい

本を読む一時間かけゆっくりと時給はマイナス千六百円 

ゆふ暮れに伸びるあなたの影法師消え入りゆくのを見ないふりした 

手羽先を綺麗に食べる君の指丁寧に丁寧にしゃぶった 

似たような服着て笑う女達保護色の街に紛れて歩く 

ひたすらにただひたすらに山登る 眠れる我が子を背負いて登る 

夕暮れの姪と遊びし公園でオニサンコチラと貝殻を踏む 

劇的にドラマチックに生きている虚像の君を幾度も殺せり 

凍る朝這うように征く静けさよ君思う雪舌で溶かして 

天気予報マイナス15度見て震え ふと、思い出すここは東京 

君に会うために通ったマクドナルド スマイル0円テイクアウトで 

体温と同じぬるま湯ゆるゆるととけだしていく あいでんてぃてぃ 

ストーブのコンセント足で引き抜きし日 向かいの猫が死んだと聞いた 

手を伸ばす 届くはずない月さえも掴めぬこの腕ましてや君など 

寒空にふわりと舞うのは君の命 掌の熱で掴めず溶ける 

冬の日の床の冷たさ死にも似て 静かに確かに奪われる熱 

溢れ出す水こぼれないように上向いて すれ違う人皆輝いて 

振られたジンジャエールの泡達に生きてく意味を見出してみて? 

好きなのはあの頃の風 風は声 声は思い出 思い出は君 

アルデンテの良さが分からぬ君と交わる私の焼き加減はウェルダン 

携帯で「に」の文字打つと予測変換君がいて 胸が高鳴る 名字だけれど 

「う」の時の下唇が好きだから「さよなら」で行ってしまわないで、お願い 

たくさんの思いを 祈りを 亡骸を 抱きて笑う海はひろいな 

「明日死ぬ」とのたまう君に捧ぐ花 鼻唄さえも途切れ途切れで 

黒板が見えない君が目を細め眼鏡をかける 今だけ好きです。 

十字路に赤色危険が灯るその一瞬2秒間だけ世界は 止まる 

君の手を握って飛び乗る22時 乗車駅では降りられません 

君のような猫のような君が一つ、伸びをした時 まばたきは永久 

あれは確か カナカナボーシとウソをつく ぼくのあだ名は昆虫博士 

最後に「午前2時」とつけてごらん? お手軽ロマンチックだから。ほらね? 

星よりも大きな鯨が現れて私の跡ごと飲み込んで欲しい