買い物をした時忘れた携帯はさらされていたコンビニのレジ奥
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安定剤が効きすぎる これは改善の兆しか 減薬してみる
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帰りたい 自宅はそこにあるけれど 待つ人のない 老老介護
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風情から見放されてる世界でも 塵一つから生まれる心
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君のいる部屋、君に揺る髪、君と二度寝する朝、君が好きだよ。
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消えてった 彼と芸術 心でも わからないまま 隔てた言葉
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これ以上仲良くなろうとしないのが仲良いままでいる秘訣です
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履歴書の志望動機の空白にかけるのは何?私はソース
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憂鬱に 輝く葡萄を ひとつまみ 舌で転がし 夜を過ごした
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なんだろう、 と言うときの 彼の顔 清々しいまで 世間を舐めてる
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散る桜その足元には花びらに置いていかれた花柄はながらじゅうたん
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仏様を眠らする 安らかな春の風 お花が子守唄を奏でている
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僕だけのまばゆいあなたに囚われて キスを落として爪先を噛む
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あくまでも「推し」だと弁解するけれど逸らした顔はもはや恋だろ
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技量もあなたみたく絡みそうな手指もないけれど、弾いてよ共に
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午後五時を指の先まで知るためにオレンジジュースを百円で買う
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赤い月が目を凝らしあなたの「とめどない」穢れなき真実を守る
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寂寞が食い散らかした肉片の俺をクリームソテーにしてよ
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液晶の口語な君の書き言葉をなぞることで埋まる空洞
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マンホールの上でダンスするキミは それはまさしくガッバーナだよ 
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朝8時半の微睡んだ陽射し ダサTを受け入れる度量
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春風に転がってゆく紙くずが 最も尊い意思を持ってる
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レコードがのどかに回る地球からすれば私もわずかなノイズ
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静けさが響く図書館その中に気の合う本の鼓動をさがす
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相聞をやりたくたって先方が「人類」とかでは返歌が来ない
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見る緑見る緑みな輝けり 生は束の間 春を行く道
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つゆ草に おく霜光る ひさかたの 春の終わりのいや重しげき朝
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きみたちが たくさん〝おはなし〞できるよう ぼくはとおくで 祈ってるっピ
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向日葵を見れば哀しい世の中に誰がしたんだ'O sole mio
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午後五時のサイレンの後の工場はキリンが歩くサバンナになる
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