哀れです ないものねだり するばかり 感謝の念は 微塵もあらず
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哀れです 年を重ねて 幸せに なれる思うと 大きな誤算
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山風がはこぶ青草匂い立つきみと歩いた風の通り道
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自分の人生が死ぬのはいいけど 世界が崩れるのは苦しい
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思っていたよりもずっと薄かったあなたのからだ 夜明けの湿度
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やわらかく笑う貴方が意志を持ち突き付けてきた あの日のやいば
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すべすべの椅子作る父の掌はざらざらなのさ、それが好きだよ。
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瓦解することを恐れて息止めた優しさは何を残してくれたの
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雨の昼 二重構造 風呂の中 光は透けて 母の胎内
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身体があって性とかいうものがまだある世界と知ってはいるが
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声が出るその一音前にいずる燈
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ストラップ 大事な部分なくていいわよ あなたとの思い出 そこにつけるから
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チープな青 君の唇 虹の終わり ぼくのすきなもの 詰め込んだ夏の日
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動かない私の首にかけてほしい 星の名前のついた宝石
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うしがえる池のなみだに育つ秋。冬虫夏草、吾が輩はくも
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差す光 きらめく一縷、蜘蛛の糸。虹をりゅうとぜ云うは維れなり
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ばらばらと降り込められて六畳間、貝のらんぷにえいの油をさす
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雨音を聞くや聞かずや 翁草、たぢから無くも宿世しるかな
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伯益もさらい残すか、天の川。蜘蛛の涙に詩を手向けん
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ブランコがぐわゆぐわゆと音を立てているのを僕すら聞いちゃいないの
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aa shindo aaaa shindo aa shindo mettya shindoi yaba shindoi
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喚き泣く 地中の虫は 天へ上り 我々は今 地を見て忌避する
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猫の足 肉球もちもち ぷにぷにで 二の腕も同じくあとお腹も
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何なのかわからないままとりあえず壊してそれきりになったもの
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「君と二人 線香花火見つめてる妄想」ですら不要不急で
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夏の顔して膨らんでいる雲がスーツも似合わぬ僕を責める
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家々はふかふかとゆく夕暮れの黄緑穂揺れる草の海原
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夕陽差し明暗しだいに増してきて高層ビルは発火してゆく
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愚か者 愚かなことを 続ければ 愚かなことも 気づかぬほどに
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恐怖とか 不安を煽る 言葉には 耳を塞ぎて 知らぬ存ぜぬ
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