背徳のコンディショナーを身に纏い、今日もイチゴで生中出し
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完璧なトマト料理と完璧な卵料理は傘にもなるよ
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特売のサラミを噛んだ奥歯から溢れるあぶらだけがリアルだ
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何度見ても飽きないとは言わないさ君だから飽きないだけなんだ
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歯並びの美しさすら恋をする理由になると君で知ったよ
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忘れたい ただそれを思い 傾ける 氷もいれぬ ウヰスキヰコオクういすきいこおく
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この涙見せたくないのは後輩が来年笑って終われるように
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どこからでどこまでなのか知らぬまま白線の途切れた場所で今日ひとり寝る
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寂しそう 遊具と人間 たたずんで もしやこの世は 狂言では?
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「死」はつまり「更新停止」ということか そう言い切っていいのだろうか
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ぜつぼうが そっと瞳を閉ざしてく 「眠っておいで」 あの声がした
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憎んでは殺して憎まれ殺されてまた憎んでく 泣くしかできない
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生まれとか才能環境違ったら私も世界守れたのかな
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始発乗る怯え 今にも朽ちそうな六等星もそう思うだろう
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買ってきたチョコバナナパンなるものにバナナそのものは入っていない
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愛される可能性すらないのなら この生え際も無意味なだけよ
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あのから 返らぬライン 恋心  落ち込みつつも 腹は鳴るなり
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蝉の声 もの悲しさと 帰り道 60km/hろくじっきろで 涙とともに
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雑踏で黙ったままの嘴に 茨が巻いて薔薇の囀ずる
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できるだけ日陰を辿る道筋をナビゲートしてほしい炎昼
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クーラーが効いてる部屋のテレビからサライ流れて課題を急ぐ
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『役に立たないまま生きていてもいい』 一〇〇回書いて生きる一日
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容赦ない追い駆けっこのルールにはタッチ交代おしまいが無い
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生きること ひたすら思い 考えて 方針固め 真心込めて
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天からの 召しがないから 動かずば 時は流れて 藻屑のように
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自分には 何か使命が 必要と 思い見上げた 静かな天を
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のんびりと 暮らして生きて 死んでゆく それもどうかと 思ってしまう
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叩かれて 鍛え上げられ 刀剣は 輝き放つ 不気味な光
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逆境を 己が定めと 悟る時 上手く行ったら 不安に思う
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何事も なくて幸せ 感ずれば 幸運なのだ 偉いと思う
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