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掛け違えたボタンのようだ 祝福を呪いに変えてしまった夜明け
4
朝選ぶ管弦の曲いと高く虚空を満たす天(あま)の調べか
3
「かみのけもぬいていいのー?」五歳児は初めて一人でトウモロコシ剥く
19
朝ドラの梅子のように颯爽と我も言うべし「ご機嫌よう」と
3
柔らかい 布団の海でおしゃべりな 小さきからだ 抱きしめる愛
11
ソースつく唇、歯並びまで愛しい はじめて同じ皿をつつく日
2
少子化は「母」だけでなく若者が
現在
(
いま
)
にがっかりしている証
4
友情も恋の前では無力だと会えなくなった君に会いたい
6
もう誰も私を見なくなったけどたまにはお洒落雨の日だもの
8
お向かいの赤子の声が響いてる行ってあげたい午前四時半
6
少子化は女の無言の抵抗と聞く 頷くような生理痛
6
少子化はお金だけでは止められず「母」の日常細部まで見よ
5
そういえばコツコツするの好きだったひと月分の駄作貯まりて
2
雨の日はなぜか心が晴れません出そうな本音抑え込むから
2
ツンデレが あからさまでも 愛おしい 共通言語 なくても平気
5
『お
母さん
(
かしゃん
)
、好き?』 毎度訊くたび うちの
猫
(
こ
)
は 返事代わりに あくびをひとつ
10
実直な政見放送
霞
(
かす
)
む中がんばれ都民有権者達 / 都
外
(
▪
)
民より
10
恋という衝動よりも劣るからバウムクーヘンかじって泣いた
3
雨降りの窓辺に ねこたち 顔寄せ合い「あめだね」「そだね」「じゃばーみたいだね」
9
寝起き顔 鏡覗き込み「何?熱い!?」単に くもりどめ消し忘れてた
5
ミルクティー 甘みに溶かして 梅雨の空 雨空の向こう 晴れ渡るべし
3
ひかりが味方をしてくれずとも きみと手を取り道を拓けばいい
3
五月雨のふる江の真菰水増せばかりにも人の来ぬぞ苦しき
5
湿気ったり乾いてみたり模索する 調湿剤を私に下さい
6
新聞をVラヂオを排除して ネットで「好き」に囲まれ暮らす
1
人よりも愛情深き人がいて 流れに抗う強さ美しき
4
スマホごし君の部屋から雨の音 もうすぐこちらにその雨が来る
11
勝てば官負ければ賊よもろともに男泣きして
退
(
ひ
)
く田原坂
6
何度目か 「あなたはきっとこの人に恋をします」とエーアイが言う
1
遠くより静かに寄せるトレモロのブルックナーの音のさざ波
5
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