賑やかな 祭りのような 現世も ドアを開ければ 静かな世界
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あとわずか あと少しだけ 留まれば みんな飛び立つ あっちの世界
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君がすぐ そばにいるから まずいよね そそくさ立って 姿を消すわ
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キャラ変を 一番先に 望みます これはまずいわ なんとかしなきゃ
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愛おしく 纏わりついて 絞め殺す 罪という名の 悪い友だち
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考えや 趣向が固定 してしまい 四面楚歌なり 万事が窮す
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九十の 老女の冷たき 手のひらを 握ると返し 「温ぬくい」と微笑わら
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宙に舞うほんの少しの沈黙で世界が終わるような気がした
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なにもかも 周りのせいに していれば 蟻地獄から 這い出せないぞ
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死して尚 枯れることこそ 知らぬれど 人も知れずに 花ぞ散るらん
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ドンマイだ!死んじまったらなんまいだ。致命傷だけ避けて進めよ!
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川石に桜の花のかかりをり花筏から取り残されぬ
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山の中 待っても待っても来ぬバスの悪態をつく ウグイスたちと
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北帰行 迫る湖 白鳥は不在でいつものカモばかりだね
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ねこです。だいじにされるのがとくいです。よろしくおねがいします。ねこです。
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消えないねあのとき僕で付けたのはきみの手首の何番目の線
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眼前の後部座席の女の子両肘ついてジッと見てくる
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もうきみを部屋に置いてはいけないよ 愛を試すかの如く言われて
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花下はなしたの川の白鷺一閃にくちさし捕らうしろがねうお
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公休は雨、雨 布団の干せぬ日々 筋金入りの は雨女
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好きなものにだけ饒舌になるきみに私を語ってほしいと思う
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いつだって五文字で収まる返信で そういうとこも好きだよ、でもさぁ
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電話する祖母からふいにこぼれだす方言のもつあたたかさかな
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ささくれが引っかかったら痛いって言ってもいいよ よかったんだよ
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「おまえはね、妹みたいなものなんだ」 キスをする彼受け入れる吾
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木漏れ日こもれびが静かに差し込むこんな日は 彼に逢いたい居場所を知らない
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ねれぬ夜 10代の吾 現れる 恋する君に 全力笑顔
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桜待つその目の前に一枚ひとひらの「忘れないで」と溶けゆく雪華せっか
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しっかりは卵3個の蒸しプリン在庫次第で2個のやわらか
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恋ひしくは来たれわが妻九段なる桜の枝に咲きて迎へむ
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