メモ帳に書いた昨日の備忘録 何を書いたか読めないよ俺
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クレープの包み紙まで食べちゃって タピオカ嫌い山羊座の女
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月がきれいだからと君を連れ出して寒いからさと手を握りたい
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ため息を吐いた心の声に問う 逃がす程の幸せの在処
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寂しさは蒼く燃えると聞きました 私は蒼く光っていますか
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まだここに炎が点る場所があり 揺らめいている夜の悲しみ
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倦みてやまぬ心は 空に翔べよとて 吹き抜けの空 ハンケチを投げ
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口許くちもとのニキビを潰してはうめき臆病なまま罰を受けゆく
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祖母が住むホームの天窓見上げたら そうねこんなに冬だったのね
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ひび割れたブラウン管を蹴り上げて最後の嘘を吐き出してくれ
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大便をたくさんしても紙に付く便は少ないこともしばしば
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五月雨に 独り暮らしの この一夜かな
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本を読む一時間かけゆっくりと時給はマイナス千六百円
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振り向けば貴方と過ごし年月を心静かに懐かしむ今
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なにもかも消え去るのだわ、Tミノをねじこまれていくように下から
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レポートを出すためだけに大学へ今日は一日二十二時間
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エアギター歴の長さでは勝ったがエアドラム歴では負けている
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日曜日を週初めと知らぬまま生きていけるのは何歳まで
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無垢だけで 踊り続けてられるほど 幼くなくて 前髪を切る
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目に見える傷はもらえなかったので 可視のものくらい くれてもいいでしょ
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その影は俺とおんなじ 永遠の夜にみかづきふたつが浮かぶ
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落とし穴は 深くて出口が 見えません 光が無いのは 辛いものです
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恋という 落とし穴が ありました 僕はそこに 落ちたのです
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異次元へ繋がるうちの洗濯機 片方だけの靴下は行く
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あの夜に腕に抱えた温もりは僕だけのものであると思うこと
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ハチロクで 千葉の峠を ロックオン グリップ足らぬ 出回り悪い
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趣を放ちつづける詩集たち破れた帯のささくれまでも
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積み上がる 来るかどうかも不確かな きみに捧げたりんごのカード
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うすっぺらな紙ひとつでは思いの陰り消せもせず可能な孵化を
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iPhoneを見つめる僕を見つめてる僕より僕の好み知るこれ
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