馴犬支配しゆき叱責す主人のかなし頸枷を牽く
8
どんよりと 空は分厚い 雲ばかり 吹き飛ばす我 心は昇々じょうじょう
8
五月雨の戦場ヶ原炎燃え影なき媼のせなは悲しき
7
終了と同時にあゝの献上は決勝点だハンドの悲劇
6
慰めも二日続きは空しいと独りベッドで朝寝坊
6
久々にぐっすり眠れた日曜日窓開け放ちヨガでスタート
16
散歩路のノーヘル自転車子のパパは咥え煙草でスマホみている
7
われひとりシャツを繕ふ侘びしさも 針で指刺し「んぉ!」と吹き飛ぶ
13
朝に鳴く鳥の声を聞く部屋は暗いほどに心も酷い
9
そぞろ行く のぼりはためく城下町 つがいの鳩も食べ歩き楽しと
17
春光は君と仲良くしていると続く不思議を恋というのか
5
暗闇と 花明かりのなか 目を潤め 花びら一枚 お守りにする
8
苦しまず長所と捉え好きになる敏感過ぎる自分ヘエール
6
ライブ後 やっちまったと自己嫌悪 お客の笑顔でネクストステージ
12
先駆者の計り知れない功績の一つゴールをお膳立てして
5
絶好機逃し決定力欠いて一瞬の隙失点許す
4
序盤に直球痛打良しとする4失点も勝敗付かず
4
花カラー水芭蕉に姿似て尾瀬の清流おもい咲いてる
13
穀雨の候なれど花冷えに沈丁花は五分咲きのまま香りもひそやか
8
精神がボロ雑巾になっている そんな夜でも鳴く腹の虫
14
何もない焦燥をまた埋めるため物質的な心になって
5
地獄でも短歌よみたい 趣味ですし 俳句もよめたら尚いいかもね
9
幸せの陰に隠れた「死にたい」が僕たらしめる錨になってる
4
みみのうらなでまわすたびのどならす きみのせかいよこころよくあれ
6
花型の砂糖をとろかすカフェオレとおんなじ目をしてわたしを見るな
8
長い尾がのびるころには庭先でひめうづき咲く 小鳥も笑う
5
たとえスマホで撮ったとしても紙にして残したいラインよりラブレター
6
キャンディーボール 子が持てば古の竜の護りし珠となりにき
6
翠玉の光閉じ込む水風船幼子の掌中に在れ
11
あの人の好きだった花を見つけては伝言頼む「お幸せにね」
7