煙草なぞやめてしまえと恋人に口づけのたびマルボロの味
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うつくしく儚い煙草に火をつける女の顔と燃え尽きた灰
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生きる糧得るために 爪割り乍ら床を引き掻く紅い指先
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寂しくて 今日もどこかで ひとり酒 熱こもる身に こころ凍える
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朝久し くるんと丸まる 毛虫かな 暑さ苦しく 足をのびのび
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左手と左手つなぐ利き手では互いに仕事でも愛がある
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恋人の仕事の電話私だけあなたの甘えた声知ってるの
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ビー玉のころころと鳴る瓶ラムネ片手に見えた打ち上げ花火
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雨のなか ただ会いたくて 濡れねずみ 君のぬくもり ただ求めてる
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あの扉も きっと誰かの通り道 開けてあげるよ ぼくのためだよ
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梅雨明けの空に虹色ドロップス ハッカの飴は君にあげるね
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午前四時、ひとり背広のなりをして 遊具と戯れ雨粒浴びる 
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約束を してもないのに 部屋の前 インターホンを じっとみつめる
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コーラ飲み海苔ピー食べてブルンブルン筋トレをして明日は医者行こ
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憚らぬ 口も虚ろに 成り行けば 真の甘さ 食む一匙
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流れ行く 明日も今日へと 過ぎるなら 昨日も明日と 変わり行くかな
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恋人よ今私の目の前におりこれから先も目の前にいて
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ふらり寄る家の近くの純喫茶煙草といつもの味カフェ・オーレ
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雑踏が 途絶えた街の 美しき 瞬く月と 信号機
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「髪の毛を少し短くしすぎたの」言い訳のサングラス『ノルウェイの森』
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仰向けにさせてみたってリラックスできないようだ我が家の猫は
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正直に気持ちを伝えてさえいればただそれだけでいいかもしれぬ
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泣くまいとこらえる君の ぼやけゆく想い乗せ線路は続く 果ては見えずや
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黄昏にビルの隙間を眺むれば寂しからずや一片ひとひらの空
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枕元置いた眼鏡は夢のなか度がきつすぎて今朝も盲目
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珪藻土の床に大の字 ひんやりな頭の上を西日が撫でる
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紫陽花の 紫よりも うつり気な 君の気持ちを 雨にたずねる
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煙より フラリと消える 君だから せめて夢では 抱きしめさせて
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胎児みな宇宙飛行士 最果てに投げ出されるみたいに生まれる
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シャボン玉壊れて消える瞬間にお願い事をすると叶うよ
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